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裏磐梯湖沼群の表面温度分布とその変動

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裏磐梯湖沼群の表面温度分布とその変動

渡邊 明・横山和郎・鈴木悠也(福島大学・共生システム理工学類)

       要 旨

 裏磐梯湖沼群に位置する五色沼湖沼の環境変化を解析するため,毘沙門沼, 赤沼,深泥沼,竜沼,弁 天沼,瑠璃沼,青沼,柳沼,弥六沼の9つの沼の表面温度分布を赤外放射カメラで計測するとともに,

温度ロガを設置して継続的な湖沼水温観測を行った.その結果,各湖沼の表面温度は,水深や水生生物 繁茂によって表面温度が変化し,顕著な日変動,季節変動をしていることが分かった.しかし,竜沼で は湧水場所はわからないが,水温変動特性から15℃程度の湧水が存在していること,さらに,青沼で は,沼西部から36℃の温泉が流入していることが観測された.こうした特有の状況を除けば,裏磐梯 湖沼群域では,過去100年で湖沼水温が約15℃上昇し,年降雪量も1年に約10cmずつ減少する大き

な環境変化が発生していることが解析された.

1.はじめに

 裏磐梯に位置する五色沼湖沼群は美しい水色 をもつ湖沼として,多くの観光客を集めている.

しかし,その一方で,環境変化による水質の変化 や植生変化,延いては水色の変化までも指摘され ている.こうした環境変化を理解する一つの指標 として表面温度の観測を行い,その日変動,季節 変動等から,各湖沼の水温変動特性を理解するこ とによって,裏磐梯湖沼群の環境変化を解明する ことを目的とした.

 渡邊ほか(2013)は,裏磐梯湖沼群の表面温度 分布を計測し,深泥沼,青沼では,気温一3℃前後 のときに10℃を超える高温域があること,また,

温度ロガによる継続的な観測から竜沼は9月ご ろから他の沼と異なり5℃前後から低下しない変 動をしていることなどを示している.こうした温 度変化は単に高い位置の湖沼から低い位置の湖 沼へと水が流入しているだけではなく,その湖沼 特有の湧水等があることを示すものと考え,さら に,詳細な観測を行った.

 また,各湖沼の流系として,千葉(1989)は五 色沼の水質成分分析から瑠璃沼一青沼一弁天沼

竜沼一深泥沼一毘沙門沼と流れている流系と

弥六沼一父沼一母沼一柳沼一竜沼との流系があ ることを指摘しているが,こうした流系のみで,

各湖沼群の水が連続しているのであれば,3Aか ら8.月の昇温期には,下流ほど水温が高くなり,

気温の低下期には,より下流で低温になる特徴が 得られるものと考えられる.

 また,裏磐梯五色沼湖沼群の水深は13mの毘 沙門沼から,赤沼の4mまで,それぞれ太陽放射 が到達する水深で,水中の植生や,沼底での太陽 放射吸収が可能で,日変動や季節変動も顕著に存 在することが考えられる.

 こうした,各変動要素を考察するため,季節ご との観測を行い,比較検討することで,裏磐梯の 湖沼環境の解明を試みた.

1.観測方法

 渡邊(1981)の猪苗代湖の観測では気温との温 度差が最も大きくなるのは気温上昇期の5月と 下降期の9月であることを指摘しており,高温湧 水は湖沼水の温度が気温より顕著に低い5月ご ろの観測が適しているが,低温湧水は湖沼水の温 度が気温よりも高い9,月ごろが適している.こう

した観点と季節変化を解析するため,2013年

(2)

 19i 5.月25日,8.月26日, 10,月4日, 11.月22

日の4回の観測を実施した.また,8月26日の 観測では日変動特性を検討するため午前,午後,

夜間の観測を行った.

 水温分布は赤外線サーモグラフィ装置(Avio TVS−200)で陸域から計測を行った.また,昨年

に引き続き,継続して温度データロガ

(FUSO−8828)を9湖沼に設置し,湖沼表面に浮

かす形で1時間毎の観測を行い,2012年10月1 日から2013年11月10日までの1年間の観測を

行った.なお,データロガは基本的に防水型であ るが,直達放射を防ぐためにアルミホイルで包み,

ビニール袋にいれて水面に浮遊して計測してい

る.

皿.湖沼表面水温の日変動

 赤外カメラを用いて2013年8.月26日に測定 した毘沙門沼の表面水温分布の日変動を図1に

示す.

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    図1毘沙門沼の表面温度分布  午前(左図),午後(中央図),夜間(右図)

         と撮影位置

 毘沙門沼では午前,午後,夜間と水温も分布状 態もほとんど変化していないことがわかる.毘沙 門沼は水深が深く,日変動では水温変化が生じて いないことを示すものである.

 一方,図2に柳沼の表面水温分布を示す.

 柳沼も分布形態はほとんど変化していないが,

周辺で5℃の変動をしている.特に,14時26分

(午後)の観測で最高水温を示している.観測領 域の水深の相対的に深いところではほとんど表

騰 欝 聾 晒

   図2柳沼の表面温度分布

午前(左図),午後(中央図),夜間(右図)と

       撮影位置

面水温は変化していないが,周辺の浅い部分で相 対的に高温を示し,顕著な日変動を示している.

すなわち,水深の深さに依存して湖沼の表面水温 は変動するものの,水温分布の形態は変化してい ない.このことは湖沼底の地形に依存すると同時 に,水中の植生による水深変動にも対応し,水中 植生が繁茂することで,水深が浅くなり,表面水 温が上昇することを示すものである.

 また,図3に青沼の表面水温分布を示す.

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     図3青沼の表面温度分布  午前(左図),午後(中央図),夜間(右図)

        と撮影位置

 日変動は4℃と小さく,常に高温状態が出現し ている.また,測定領域の南側では24℃と変化 のしていない領域がある.これらは高温湧水の可 能性を示唆している.

 以上,表面水温は主に水深に応じて,浅いとこ ろで大きく,深いところではほとんど変動しない

(3)

ような変動をしていることが分かった.また,青 沼では,水深の浅いところでも高温で変動してい ないところがあり,高温湧水の可能性が考えられ

る.

IV.湖沼表面水温の季節変動

 各湖沼の表面水温の日変動では,水生植物の 影響による水深の変動が大きく表面水温分布形 態を変化させていることが示唆された.これらを

理解するためには,季節変動を計測することで一 定評価できるものと考え,季節に応じて観測を行 った.しかし,11月中旬から降雪があり,3A末 まで積雪に覆われるため,春季を5月25日,夏 季を8月26日,秋季を10月4日,冬季を11月 22日として各湖沼の表面水温分布を計測した.

季節変化の多くは年較差の大小はあるものの,基 本的には図4aに示す毘沙門沼と同じような変動 をしている.年較差は,毘沙門沼,赤沼,弁天沼

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註 8。

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 図4 湖沼表面水温の季節変化 c:青沼 各図は左から春季,夏季,秋季,

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冬季を示している.

(4)

で17℃,深泥沼,竜沼で12℃,瑠璃沼で14℃,

青沼16℃,柳沼,弥六沼で18℃を示している.

春季から秋季までの水温分布は比較的類似した 分布を示すものの,冬季の表面水温分布は全く異 なり,他の季節と比べて温度差の少ない分布を示 している.これは前述のとおり沼中の水生植物の 繁茂がなくなり,太陽放射吸収の差異による温度 変化が少なくなるためと考えられる.

 一方,図4bに示した竜沼の季節変化は,年較 差が最も小さくなっている.また,高温湧水が推 定される青沼では,図4cに示す通り,沼西部か

ら東部向かって冬季の表面水温分布差が大きく 他の湖沼と異なった変動を示していることが分

かった.

V.湖沼の水温変動特性

 図5に2012年10Al日から2013年ll,月10

日までの毘沙門沼,竜沼,弁天沼,柳沼,弥六沼 の1時間ごとの水温変動を示す.

温期になると,もっとも高温で推移する沼は弁天 沼で,もっとも低温で推移するのは竜沼となって いる.竜沼は10月に他の湖沼より高温になって,

5月に他の湖沼より低温になる変化をしている.

すなわち,この15℃の交差付近が湧水温度と考 えられる.なお,冬季の観測のない2013年5A 26日から11月10日までの観測では,9つの湖沼 群で青沼が最も高温で推移し,弥六沼が最も低温 で推移している沼であることが分かった.

VI.湖沼周辺の環境変化

 裏磐梯湖沼群を中心とする周辺環境の長期的 な環境変化を推定するため,これまで温度データ ロガで観測した竜沼の気温と各湖沼の水温変化 の関係,および気象庁AMeDAS観測地点桧原の データ,さらには最も長期的な福島市のデータを 基に,裏磐梯の気温の変化を推定した.

 先ず,渡邊ほか(2013)は水温の10分値,1 時間値の気温の相関より,日平均気温の方が相関

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図5 2012年10月1日から2013年11月10日までの各湖沼の水温変動

 冬季の水温分布では竜沼だけが0℃以上を示し,

高温になっていることがわかる.また,最も早く 低温になり,最も遅くまで低温になっているのは 弥六沼で,他の湖沼より高所に位置することで理 解できる変動を示している.雪解けが始まり,昇

が高いことを述べている.従って,今回は,日平 均値を用いて両者の関係を求め,その直線回帰か ら,過去の裏磐梯周辺の気温変化を求めることに

した.

(5)

 図6は,1890年から2013年までの気温の相関

から求めた毘沙門沼水温変動を示したものであ

る.

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図6 気温の相関から求めた毘沙門沼の水 温変動長期の推定が福島市との相関,短  いものが桧原との相関から求めた変動

 AMeDAS観測地点の桧原の気温との相関から 求めた毘沙門沼の水温変動は,福島市の気温との 相関から求めた物より0.5℃ほど低くなっている が,同様な変動していることがわかる.過去100 年間の毘沙門沼の水温変動は約15℃ほど有して いることが推定される.

 さらに,こうした気温の推定から,冬季だけの 平均気温を求め,冬季の気温変動と降雪量の関係 を求めると図7に示す関係が得られた.

図8 降雪量の変動

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図7 桧原における冬季平均気温と降雪量         の関係

 必ずしも良い相関を示さないが,有意な相関関 係を示している.この関係を用いて,桧原におけ

る降雪量の変動を推定したのが図8である.

 1980年から2000年までは実測で,この間急激 な降雪量の減少があることがわかる.2000年以 降,比較的気温変動の上昇が抑えられていること もあり,冬季の気温から推定した降雪量変動も小 さくなっている.回帰式による降雪量の変動は1 年間で約10cmに達し,降雪量が変動しているこ

とがわかる,特に降雪量は湖水温の変動でも明ら かなように,0℃付近より低下させない保温効果 があり,その減少は低温による枯死の発生が推察

される.Gold man et al.(2013)は,温暖化に伴

う内陸域の湖沼や河川による生態系の保全や水 管理に向けた新たな社会システムの構築の必要 性を指摘しているが,こうした環境変化の視点は

示されていない.また,Naka(1973)やHirata et

al.(2011)は琵琶湖における溶存酸素等の水質変 動や水温変動について示し,100年間で表面水温 が15℃,深層でも1。2℃の昇温を示し,特に1990 年以降に急激な昇温があったことを示している.

五色沼湖沼群の水温変動も約1.5℃で,高所でも 同様な水温変動であることが分かった.

▽旺.まとめ

 裏磐梯湖沼群に位置する五色沼湖沼の環境変 化を解析するため,毘沙門沼,赤沼,深泥沼,竜 沼,弁天沼,瑠璃沼,青沼,柳沼,弥六沼の9っ の沼の表面温度分布を赤外放射カメラで計測す るとともに,温度ロガを設置して継続的な観測を

(6)

行った.その結果,各湖沼の表面温度は,水深や 水生生物繁茂によって表面温度が変化し,顕著な 日変動,季節変動をしていることが分かった.ま た,竜沼では湧水場所はわからないが,水温変動 特性から15℃程度の湧水が存在していること,

さらに,青沼では,図9に示す通り,沼西部から

  図9 青沼の温泉流入ロの赤外画像 36℃の温泉が流入していることが観測された.國 井ほか(2013)は,各湖沼の流入,流出の水質変 化を調査しているが,鉄,アルミニウムが大きく 減少している沼として青沼が,そして増加する沼 として深泥沼があげられている.こうした状況を 考えると,温泉の流入は析出などを通してこうし た成分の減少に寄与していると考えられる.こう した特有の状況を除けば,裏磐梯湖沼群域では,

過去100年で湖沼水温が約1.5℃の上昇があり,

年降雪量も1年に約10cmずつ減少する大きな環 境変化が発生していることが解析された.

 Vol.34,41−43.

Hirata, S. H., Hayase, D., Eguchi, A., Itai, T., No

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Referensi

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