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論文内容の要旨 - 自治医科大学機関リポジトリ

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氏 名 松ま つEA AEも とEA AEた くEA AE E 学 位 の 種 類 博士 (医学) 学 位 記 番 号 甲第481号

学 位 授 与 年 月 日 平成27年3月18日

学 位 授 与 の 要 件 自治医科大学学位規定第4条第2項該当

学 位 論 文 名 高齢初発の大うつ病性障害患者の在院を長期化させる因子について

論 文 審 査 委 員 (委員長) 教 授 中 村 好 一

(委 員) 教 授 遠 山 信 幸 教 授 安 田 是 和

論文内容の要旨

1 研究目的

近年、世界でも類をみないほどの速度で高齢化を迎えた我が国は、2050年には 65 歳以上の人 口が全人口の 35%に達すると予想されている。精神科医療においても、高齢化は重要な懸案事項 である。高齢患者の代表的な疾患である認知症とともに、気分障害の増加も著しい。また、高齢 患者は入院期間(在院日数)が長期化しやすく、我が国の医療費の増大にも拍車をかけている。

そこで本研究では、うつ病に罹患した老年期の精神科入院症例についての記述的研究を行い、高 齢者のうつ病の実態を解明し、特にその在院を長期化させる因子について検討することにしたい。

2 研究方法

平成16年から平成 25年まので10年間に精神科病棟に入院した高齢初発大うつ病性障害患者 を対象とし、外来・入院診療録、ケースカンファレンスの記録、退院サマリーを後方視的に検討 した。なお、社会的入院を必要としたと考えられる症例は除外した。調査項目は生活背景、入院 時年齢、性別、教育年数、同居家族の有無、家族歴、強制入院の有無、精神科入院歴、合併症、

診断、発症年齢、病型、気分障害エピソードの回数と持続期間、治療とその転帰、在院日数であ る。これらのデータを統計学的に検討した。

第一研究において、平均在院日数の年次変化を検討し、さらに在院を長期化する因子について の重回帰分析による検討を行った。第二研究では、在院日数に大きな影響を与える外来・および 入院中の薬物療法の詳細とうつ病の重症度の関係を検討した。第三研究では、先行研究において 在院を短縮するとされていた電気けいれん療法について、その施行状況と在院日数に与える影響 を検討した。

3 研究成果

これらの研究をあわせて、高齢初発うつ病の在院を長期化させる因子について総合的に考察し た。この10年間で、平均在院日数には有意な年次変化はみられなかった。就労経験の無い者(そ のほとんどが専業主婦)、および死別を経験した患者では在院が有意に長期化する。うつ病の重症 度が中等症以上、および反復性のうつ病である場合、あるいはメランコリー型のうつ病である場

(2)

合にも在院日数が有意に延長する。また、三環系抗うつ薬、四環系抗うつ薬の投与を受けた患者 では有意に在院が長期化しており、入院中に新たに投与された向精神薬の数がもっとも強い在院 の長期化因子である。

外来での薬物療法は重症度によって有意な差はないが、入院中の薬物療法は、重症度の高い症 例で新たに投与された向精神薬の総数、三環系抗うつ薬の数、非定型抗精神病薬の数が増加する。

ただし、旧世代抗うつ薬への変更や気分安定化薬による増強療法によって在院日数が延長するが、

効果を考えるとこれらの薬剤の使用を控えるべきではない。

電気けいれん療法は重症度の高い症例に対して施行される傾向にあるが、軽症や中等症の遷延 例・難治例に対しても施行されている。また、電気けいれん療法を施行された患者は27例あり、

そのうちの13例が入院後の初期治療として電気けいれん療法を施行されている。この13例の患 者群は、入院後の初期治療としてではなく電気けいれん療法を施行された14例と比べて重症度に 有意な差がないにもかかわらず、在院は有意に短縮されており、早期の電気けいれん療法が在院 を短縮させる可能性が示唆された。

4 考察

本研究から明らかになった在院の長期化因子をもつ症例に対しては、在院の長期化を防ぐため に治療上・ソーシャルワーク上の配慮が必要である。重症度の高い症例では、薬物療法に際して 数多くの薬剤の投与を必要とすることが多く、そのため結果として在院が長期化しやすいものと 考えられる。一方、重症度の高い症例でも早期の電気けいれん療法を行うことによって在院を短 縮させることが可能であり、この知見を高齢者のうつ病の治療戦略に役立てることができると考 える。

5 結論

本研究の結果から、高齢初発うつ病患者の在院長期化因子として、専業主婦、死別のライフイ ベント(家庭環境の変化)、反復性うつ病、メランコリー型の特徴、治療薬の総数(初期治療の失 敗を反映)、三環系/四環系抗うつ薬、ECTの施行の遅れが抽出された。

患者の社会適応や家庭環境をアセスメントすることによって、このような在院長期化因子をチ ェックし、必要ならば適切なソーシャルワークを行うことが在院日数の短縮に寄与する可能性が 示唆された。

論文審査の結果の要旨

Matsumoto T, et al. Predictors of length of hospital stay for patients with late-onset depression in Japan. Psychogeriatrics 2014; 14: 124-31.をもとにした3部作の論文である。高齢 初発のうつ病入院患者の在院期間に関する研究であり、在院期間を長期化させる因子についての 検討がその中心となっている。

本学附属病院の入院患者を対象としており、標本サイズが小さいために,たとえば入院を長期 化させる因子として「女」や「職業歴なし」が挙げられているが、両者がほとんど「専業主婦」

で重なっており、どちらが主たる因子であるのかの判別が困難であること、統計処理方法が3 つ

(3)

の部分で一貫していないこと(対数変換処理の有無など)などの問題はあるものの、高齢初発のう つ病患者の在院期間に焦点を当てた新しい視点の論文として、合格と判断した。

最終試験の結果の要旨

提出された学位論文に関する研究全体の報告をおこなった。報告後の質疑応答・討論において も研究に直接関連する質問に対しても的確に対応できた。さらに当該研究の長所や問題点につい ても整理ができており、これらを踏まえた今後の研究の発展の方向性についても議論することが 出来た。一方で、詳細な点の曖昧さや関連領域に関する知識の不充分さなどの問題点も感じた。

しかしながら総合的に判断して、申請者の研究遂行能力や知識においても本学の学位にふさわ しい人物であると判断した。

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