4月11日 洲本市厚浜 厚浜諏訪神社 講祭 淡路神楽
厚浜諏訪神社は長らく、モリサンの聖地であろう。丘陵地であるがそこにポツリと独立してある杜である。地神
(社日サマ)の碑もある。
こゝを信仰している人たちがお参りをした印の帳面を持って来て、それに書入れをして貰う。4月と9月の何れも 11日、年2回詣る。
この日経塚さんから巫女がやって来て神楽を舞う。講社員が4、5人たまった所で1回舞う。その経塚さん等が控 えている間に通って聞く。
淡路神楽は、現在洲本の春日明神(洲本神社)の宮司をしている酒井義一さんの祖母に当る人が奈良の春日神社 の巫女であり、奈良に居たとき習ったものを帰国後淡路に伝えたものという。伊弉諾神社を始め淡路島内各地に伝 播している。淡路神楽という名称は元来はない。
春日流神社という。楽人は笛、太鼓、笏拍子、摺鉦であるが主として用いるのは笛と太鼓である。
酒井さんのお祖母さんが亡くなるとき、これを経塚家へ伝えたものという。曲名は非常に多い。主として舞うの は岩戸開きの神楽、鈴扇の舞、千秋万才の舞であるがその他に
剱の舞、鉾の舞、榊の舞、吾妻舞等あり。
当日、見せてもらった舞に 岩戸開き。持物は鈴と幣。
千秋万才。鈴と扇。扇の本をぐるぐる廻すもので伏すことはない。
舞の途中、深く伏す振りのあるは鈴扇の舞である。
1人又は2人でも舞う。時には4人でも舞う。決っていない。洲本市内で千草という所があるが、そこの社日さん は酒井さんの受持地区で、その日も経塚さんが行って神楽を舞う。
洲本の厳島神社のいのこ祭(旧10月中の亥の日、亥の日が2つのときは初の亥の日、3あるときは中の亥の日)
には大ぜいで神楽をあげる。
淡路神楽に歌の入っているものは昔はあったらしい。例、「君ヶ代」歌本を経塚さんは家に所蔵しているという。
但し、今は殆んどやらない。