数 学
1 学 習 指 導 と 評 価 の 改 善 ・ 充 実
〜 平 成 1 7 年 度 高 等 学 校 教 育 課 程 実 施 状 況 調 査 の 分 析 結 果 と 指 導 上 の 改 善 点 〜 (1) 調 査 の 概 要
調 査 は 「 数 学 Ⅰ 」 に つ い て 、 A 、 B の 2 種 類 の 問 題 冊 子 に よ り 、 全 国 の 国 ・ 公 ・ 私、 立 高 等 学 校 (全 日 制 課 程 )(中 等 教 育 学 校 の 後 期 課 程 を 含 む。)の 第 3 学 年 約 2 9,0 0 0 人 を 対 象 に 実 施 し た 。
(2) ペ ー パ ー テ ス ト 調 査 結 果 の 概 要 ア 主 な 特 色
(ア) 通 過 率 が 設 定 通 過 率 を 上 回 る 又 は 同 程 度 と 考 え ら れ る 問 題 数 は 、 36問 中 11問 で 、 全 体 の 問 題 数 の 約 3 分 の 1 で あ っ た 。
(イ) 前 回 調 査 ( 平 成 14年 度 調 査 ) と の 同 一 問 題 11問 の 通 過 率 を 比 較 す る と 、 全 問 と も 前 回 調 査 と は 有 意 な 差 は な か っ た 。
(ウ) 今 回 の 調 査 で 出 題 さ れ た 10問 の 記 述 式 問 題 の う ち 、 通 過 率 が 設 定 通 過 率 を 上 回 る と 考 え ら れ る も の は 、 一 つ の 文 字 に 着 目 す る 因 数 分 解 の 問 題 の 1 問 で あ っ た 。 イ 内 容 ・ 領 域 別 分 析
内 容 ・ 領 域 別 に 通 過 率 と 設 定 通 過 率 を 比 較 す る と 、 通 過 率 が 設 定 通 過 率 を 上 回 る ・ 同 程 度 ・ 下 回 る と 考 え ら れ る 問 題 は 、 次 の と お り で あ っ た 。
ウ 評 価 の 観 点 別 分 析
評 価 の 観 点 別 に 通 過 率 と 設 定 通 過 率 を 比 較 す る と 、 通 過 率 が 設 定 通 過 率 を 下 回 る と 考 え ら れ る 問 題 の 合 計 が 半 数 以 上 を 占 め て い た 。
上 回 る と 考 え ら 同 程 度 と 考 え ら 下 回 る と 考 え ら 評 価 の 観 点 問 題 数
れ る も の れ る も の れ る も の
関 心 ・ 意 欲 ・ 態 度 11 0 ( 0.0% ) 1 ( 9.1% ) 10(9 0.9% ) 数 学 的 な 見 方 や 考 え 方 12 2 (16.7% ) 3 (25.0% ) 7 (5 8.3% ) 表 現 ・ 処 理 12 1 ( 8.3% ) 1 ( 8.3% ) 10(8 3.3% ) 知 識 ・ 理 解 12 0 ( 0.0% ) 4 (33.3% ) 8 (6 6.7% )
上 回 る と 考 え ら 同 程 度 と 考 え ら 下 回 る と 考 え ら
内 容 問 題 数
れ る も の れ る も の れ る も の
方 程 式 と 不 等 式 16 3 (18.8% ) 5 (31.3% ) 8 (5 0.0% )
二 次 関 数 9 0 ( 0.0% ) 3 (33.3% ) 6 (6 6.7% )
図 形 と 計 量 11 0 ( 0.0% ) 0 ( 0.0% ) 11(100.0% )
合 計 36 3 ( 8.3% ) 8 (22.2% ) 25(6 9.4% )
エ 前 回 調 査 で 課 題 と さ れ た 内 容 の 状 況 (ア) 関 数 の 式 と グ ラ フ と の 関 係 の 理 解
の グ ラ フ を 軸 方 向 へ 平 行 移 動 し た グ ラ フ と 式 の 関 係 の 理 解 や 、 二 次 関 数
y = ax2 x
の グ ラ フ を 基 に 二 次 不 等 式 の 解 を 求 め る こ と に 課 題 が み ら れ た 。 (イ) 用 語 ・ 記 号 の 意 味 の 理 解
三 角 比 の 記 号 を 理 解 し 活 用 す る こ と に 課 題 が み ら れ た 。 (ウ) 数 学 的 に 表 現 す る こ と
文 章 題 で 一 次 不 等 式 や 二 次 方 程 式 を 立 式 す る こ と や 、 図 形 の 証 明 に 課 題 が み ら れ た 。
(3) 質 問 紙 調 査 結 果 の 概 要 ア 生 徒 質 問 紙 調 査
「 数 学 の 勉 強 が 好 き だ 」 と 回 答 し た 割 合 は 、 前 回 調 査 と ほ ぼ 同 じ く 40%近 く で あ っ た が 「 数 学 の 勉 強 は 大 切 だ 」 と 回 答 し た 割 合 や 数 学 の 有 用 性 に 肯 定 的 な 回 答 を し た、 割 合 は 、 と も に 前 回 調 査 よ り 約 5 ポ イ ン ト 増 加 し て い る 。 し か し 「 数 学 で 新 し い 内、 容 や 考 え な ど を 勉 強 し た ら 、 自 分 の 身 の ま わ り の 場 面 な ど で 使 っ て み る 」 と い う 回 答 は 、 前 回 調 査 と ほ ぼ 同 じ く 約 10% で あ る 。
イ 教 師 質 問 紙 調 査
作 業 的 ・ 体 験 的 な 活 動 を 取 り 入 れ た 授 業 の 実 施 は 、 前 回 調 査 よ り 約 15ポ イ ン ト 増 加
。 、 「 」 、
し て い る こ れ は 現 行 の 学 習 指 導 要 領 で 数 学 的 活 動 を 重 視 し た こ と な ど に よ り 作 業 的 ・ 体 験 的 な 活 動 の 重 要 性 が 認 識 さ れ た た め と 考 え ら れ る が 、 今 後 、 一 層 の 充 実 が 望 ま れ る 。
実 生 活 に お け る 様 々 な 事 象 と の 関 連 を 図 っ た 授 業 は 、 前 回 調 査 と 同 様 あ ま り 行 わ れ て い な い 。 ペ ー パ ー テ ス ト 調 査 の 結 果 に お い て も 、 実 生 活 に お け る 様 々 な 事 象 に 対 す る 問 題 を 主 体 的 に 解 決 す る こ と に 課 題 が あ り 、 こ の よ う な 授 業 を 積 極 的 に 行 う 必 要 が あ る 。
ウ 生 徒 質 問 紙 調 査 と 教 師 質 問 紙 調 査 と の 比 較
「 不 等 式 の 性 質 と 一 次 不 等 式」、「 二 次 方 程 式 」 で 「 よ く 分 か っ た 」 と 回 答 し た 生 徒 の 割 合 よ り 「 生 徒 に と っ て 理 解 し や す い 」 と 回 答 し た 教 師 の 割 合 が 、 約 20ポ イ ン ト 高 い な ど 、 生 徒 と 教 師 の 回 答 に 大 き な 開 き が あ る 内 容 も あ っ た 。 特 に 前 述 の 内 容 は 、 従 前 の 学 習 指 導 要 領 で は 中 学 校 の 学 習 内 容 で あ っ た が 、 今 回 の 改 訂 で 高 等 学 校 の 学 習 内 容 と し て 移 行 さ れ た も の で あ る こ と か ら 、 指 導 の 際 に は 、 生 徒 の 理 解 度 を よ く 確 認 し な が ら 進 め る な ど 、 一 層 丁 寧 な 取 扱 い が 必 要 で あ る 。
(4) 調 査 結 果 を 踏 ま え た 指 導 上 の 改 善 点
ア 中 学 校 か ら 移 行 さ れ た 内 容 の 学 習 指 導 の 充 実 イ 基 礎 ・ 基 本 の 確 実 な 定 着
ウ 生 徒 の 主 体 的 活 動 に 基 づ く 学 習 指 導 の 工 夫 エ 数 学 的 な 表 現 力 や 数 学 的 な 思 考 力 の 育 成
オ 社 会 生 活 に お け る 様 々 な 事 象 と の 関 連 を 図 る な ど の 工 夫 に よ っ て 、 数 学 の 有 用 性 を
2 「 確 か な 学 力 」 を 育 成 す る 取 組 の 改 善 ・ 充 実
〜 平 成 1 7 年 度 高 等 学 校 教 育 課 程 実 施 状 況 調 査 の 分 析 結 果 を 踏 ま え た 指 導 の 改 善 〜 数 学 に 対 す る 関 心 や 意 欲 を 高 め 、 学 習 内 容 に つ い て 深 い 理 解 を 得 る た め に は 、 生 徒 の 主 体 的 活 動 に 基 づ く 授 業 へ の 転 換 を 図 る こ と や 、 問 題 場 面 や 事 象 の 本 質 を 数 学 的 に 表 現 す る 能 力 、 自 分 自 身 の 問 題 解 決 の 過 程 や 推 論 の 過 程 を 論 理 的 か つ 的 確 に 表 現 す る 能 力 を 育 成 す る こ と が 重 要 で あ る 。
ま た 、 学 力 向 上 フ ロ ン テ ィ ア ハ イ ス ク ー ル 等 に お け る 「 平 成 1 8 年 度 学 力 等 実 態 調 査 」 の 結 果 を 踏 ま え た 指 導 方 法 等 の 改 善 の ポ イ ン ト に お い て も 、 数 学 を 学 ぶ よ さ や 楽 し さ 、 数 学 を 学 習 す る 意 義 を 認 識 す る よ う 指 導 の 工 夫 を 図 る 必 要 が あ る こ と 、 自 ら の 思 考 過 程 を 振 り 返 っ た り 、 発 展 的 に 考 え た り 、 一 般 化 し て 問 題 の 本 質 を 探 ろ う と し た り す る な ど 数 学 的
、 。
考 察 ・ 処 理 の 質 を 高 め る よ う 数 学 的 活 動 の 充 実 を 図 る 必 要 が あ る こ と が 挙 げ ら れ て い る こ の よ う な こ と か ら 、 今 回 の 高 等 学 校 教 育 課 程 実 施 状 況 調 査 の 結 果 を 踏 ま え た 指 導 上 の 改 善 点 の う ち 「 生 徒 の 主 体 的 活 動 に 基 づ く 学 習 指 導 の 工 夫 」 と 「 数 学 的 な 表 現 力 や 思 考、 力 の 育 成 」 の 2 点 に つ い て 学 習 指 導 の 具 体 的 な 事 例 を 紹 介 す る 。
(1) 学 習 指 導 の 具 体 的 な 事 例 ( 生 徒 の 主 体 的 活 動 に 基 づ く 学 習 指 導 の 工 夫 )
こ こ で は 、 教 師 に よ る 説 明 中 心 の 授 業 に と ど ま ら ず 、 生 徒 が 自 分 の 解 決 過 程 や 推 論 の 過 程 を 筋 道 立 て て 発 表 す る 場 や 、 他 者 の 考 え を 解 釈 す る 場 、 さ ら に 、 多 様 な 考 え の 比 較 検 討 を 通 じ て 数 学 的 な 見 方 や 考 え 方 の よ さ を 実 感 さ せ る 場 を 設 け る な ど 、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 生 か し た グ ル ー プ 別 指 導 の 取 組 を 示 す 。
ア グ ル ー プ 別 指 導 の 具 体 例
科 目 名 数 学 Ⅰ 単 元 名 二 次 関 数
内 容 二 次 関 数 を 具 体 的 な 事 象 の 考 察 に 活 用 す る 。
ワ ー ク シ ー ト
※ 「 課 題 」 は 、 次 ペ ー ジ の 「 本 時 の 展 開 」 を 参 照
【 テ キ ス ト 】
明 子 さ ん は 、 模 型 の ロ ケ ッ ト の 、 打 ち 上 げ て か ら の 時 間 と 高 さ の 関 係 を 調 べ ま し た 。 そ の 結 果 、 地 上 か ら 初 速 度 6 0 m 秒 で 真 上 に 打 ち 上 げ た/ と き 、 打 ち 上 げ て か ら x 秒 後 の ロ ケ ッ ト の 高 さ m は 、 − 5 + 60 で 表 さ れ る こ と が わ か り
y y = x2 x
ま し た 。
明 子 さ ん は 、 こ の x と y の 関 係 を 把 握 し や す く す る た め に 、 右 の グ ラ フ を つ く り ま し た 。 次 の 課 題 に 答 え な さ い 。
( )m y (※)
x 0 (秒)
イ グ ル ー プ 別 指 導 を 行 う 際 の 留 意 点
(ア) で き る だ け 生 徒 が 身 近 に 感 じ ら れ る 教 材 を 用 意 し 、 意 欲 的 に 取 り 組 め る よ う 配 慮 す る 。
(イ) 数 学 が 苦 手 な 生 徒 も 、 グ ル ー プ 内 の 生 徒 の 援 助 に よ っ て 、 考 察 の 手 順 や 基 本 的 な 処 理 が で き る よ う に 配 慮 す る 。
(ウ) 生 徒 同 士 が 話 し 合 う 中 で 、 予 想 外 の ア イ デ ア が 出 て く る こ と も あ る が 、 そ う し た 発 想 や 取 組 を 大 切 に し 、 全 体 の 中 で 取 り 上 げ る な ど し て 評 価 す る 。
(エ) グ ル ー プ 内 で 協 力 し 合 っ た り 、 他 の グ ル ー プ と 相 談 し た り す る ほ か 、 一 人 で 考 察 す る 時 間 も 確 保 す る よ う 配 慮 す る 。
(オ) 場 合 に よ っ て は コ ン ピ ュ ー タ 等 を 活 用 し て グ ラ フ の 変 化 な ど を 視 覚 的 に と ら え 、
本 時 の 展 開
学 習 活 動 形 態 指 導 上 の 留 意 点 評価の観点
課 題 に 先 立 ち 、 テ キ ス ト の 内 容 が 、 実 生 活 に お け 一 斉 ● 身 近 な 問 題 の 解 決 に 二 次 関 る 事 象 と の 関 連 を 図 っ た も の で あ る こ と を 説 明 す 数 を 活 用 す る こ と が で き る
る 。 こ と を 認 識 さ せ る 。
※ 机 を 移 動 し て 、 グ ル ー プ を つ く り 、 進 行 役 を 決 め さ せ る 。
○ グ ル ー プ 内 で 、 グ ラ フ の ど こ が 最 も 高 く 上 昇 し グ ル ● ロ ケ ッ ト が 最 も 高 く な る 点 数 学 的 な 見 た と き を 示 し て い る の か を 説 明 さ せ る 。 ー プ を 見 つ け ら れ る か 。 方 や 考 え 方
○ 何 を 求 め れ ば 答 に な る の か 意 見 交 換 さ せ る 。
○ (※)を 求 め さ せ る 。 個 別 ● 二 次 関 数 の 頂 点 の 座 標 を 正 表 現 ・ 処 理 し く 求 め ら れ る か 。
個 別 ● 地 上 に 落 下 す る 点 を 見 つ け 数 学 的 な 見
ら れ る か 。 方 や 考 え 方
○ 個 々 に 取 り 組 ま せ る 。 ● グ ラ フ か ら 二 次 方 程 式 を 導 数 学 的 な 見
※ 必 要 に 応 じ て グ ル ー プ 内 で 協 力 し 合 っ て 解 決 く こ と が で き る か 。 方 や 考 え 方 を 図 る 。
グ ル ● グ ラ フ を 利 用 し て 課 題 の 条 数 学 的 な 見 ー プ 件 を 不 等 式 で 表 す こ と が で 方 や 考 え 方
き る か 。
● 連 立 不 等 式 の 解 の 範 囲 を 数 表 現 ・ 処 理 直 線 等 を 用 い て 正 し く 求 め
る こ と が で き る か 。
※ グ ル ー プ 内 で 協 力 し 合 っ た り 、 相 談 し た り し ● 他 者 の 考 え を 解 釈 し 、 多 様
な が ら 解 決 を 図 る 。 な 考 え 方 か ら 数 学 的 な 見 方
○ グ ル ー プ を 指 名 し 、 考 え 方 を 発 表 さ せ る 。 一 斉 や 考 え 方 の よ さ を 実 感 さ せ る 。
【課題1】
グラフの(※)は、ロケットが最も高く上昇した高さ を示しています。(※)は何mを示していますか。
答 180m
【課題2】
打ち上げてから地上に落下するまでの時間は何秒で
すか。 答 12秒
【課題3】
ロケットの高さが160m以上175m以下のときのxの 値の範囲を求めるためには、次の①〜⑥の不等式のう ち、どれを使えばよいですか。該当するものをすべて 選びなさい。
また、そのときの の値の範囲を求めなさい。x
①−5 +60 ≧0x2 x ②−5 +60 ≧160x2 x
③−5 +60 ≧175x2 x ④−5 +60 ≦0x2 x
⑤−5 +60 ≦160x2 x ⑥−5 +60 ≦175x2 x 答 ②,⑥ 4≦x≦5,7≦x≦8
(2) 学 習 指 導 の 具 体 的 な 事 例 ( 数 学 的 な 表 現 力 や 思 考 力 の 育 成 )
数 学 的 な 表 現 力 や 思 考 力 を 育 成 す る た め に ワ ー ク シ ー ト を 活 用 す る と と も に 、 生 徒 同 士 の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 通 し て 、 一 般 化 の 考 え 方 を 表 現 し た り 、 解 釈 し た り す る 取 組 を 示 す 。
コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 生 か し た 授 業 や 、 数 学 的 に 表 現 す る 能 力 、 論 理 的 か つ 的 確 に 表 現 す る 能 力 を 育 成 す る 授 業 を 通 し て 、 生 徒 の 主 体 的 な 活 動 に 基 づ く 学 習 指 導 の 工 夫 や 数 学 的 な 表 現 力 や 数 学 的 な 思 考 力 の 育 成 を 図 っ て い く こ と が 大 切 で あ る 。
ア ワ ー ク シ ー ト の 具 体 例
三 角 形 の 面 積 組 番 氏 名
1 次 の 三 角 形 の 面 積 を 求 め な さ い 。
2 次 の 三 角 形 の 面 積 を A , b , c を 用 い て 表 し な さ い 。
、 、 、
3 2 に お い て 角 A が 次 の (1) (2)の 各 場 合 に つ い て 調 べ 2 辺 と そ の 間 の 角 が 与 え ら れ た と き の △ A B C の 面 積 に つ い て ま と め な さ い 。
(1)A = 9 0 ° (2)A は 鈍 角
評 価 項 目 自 己 評 価
A B C
具 体 的 な 事 柄 を 参 考 に し て 、 一 般 の 場 合 に
。【 】
つ い て 考 え よ う と す る 関 心 ・ 意 欲 ・ 態 度
A B C
三 角 形 の 面 積 の 公 式 を 導 く 過 程 を 考 察 で き る 【 数 学 的 な 見 方 や 考 え 方 】。
A B C
他 者 に 説 明 し て 理 解 を 得 た り 他 者 の 説 に 納 得 し た り す る 【 表 現 ・ 処 理 】。
三 角 比 を 理 解 し 、 そ れ を 利 用 し て 三 角 形 の
A B C
面 積 を 求 め こ と が で き る 。
【 知 識 ・ 理 解 【 表 現 ・ 処 理 】】 学 習 を 終 え て
5 8
4 6 30°
8 6
120°
(1) (2) (3)
C
A B
b
c
指 導 上 の 留 意 事 項
● 三 角 比 を 活 用 し て 高 さ を 求 め る こ と が で き る こ と に 生 徒 自 身 が 気 付 く よ う 、 配 慮 す る 。
【 思 考 】
● 1 の ( 2 ) な ど を 参 考 に 、 生 徒 自 身 が 三 角 形 の 面 積 の 公 式 を 導 け る よ う 配 慮 す る 【 思 考 】。
、
● 何 人 か に 発 表 さ せ 仲 間 に 説 明 し て 理 解 を 得 た り 、 逆 に 仲 間 の 説 明 を 受 け 手 に 納 得 し た り す
。【 】【 】
る 表 現 解 釈
● 表 現 や 解 釈 の 過 程 を 経 て ま と め さ せ る 。
● 本 時 の ね ら い に 沿 っ て 自 己 評 価 さ せ る こ と に よ り 、 体 験 的 な 探 究 活 動 の 過 程 を 通 し て 身 に 付 け る 力 を 評 価 す る 。
● ワ ー ク シ ー ト を 活 用 す る ね ら い
① 発 見 の た め の 作 業
② 公 式 を 導 く 作 業
③ ま と め る 作 業
数 学 に お け る 読 解 力 と は ・ ・ ・
1 数 学 で 求 め ら れ る 読 解 力
P I S A 調 査 に お い て は 、 読 解 力 を 「 自 ら の 目 標 を 達 成 し 、 自 ら の 知 識 と 可 能 性 を 発 達 さ せ 、 効 果 的 に 社 会 に 参 加 す る た め に 、 書 か れ た テ キ ス ト を 理 解 し 、 利 用 し 、 熟 考 す る 能 力 」 と 定 義 し て い る 。 こ の こ と か ら 見 る と 、 数 学 で 求 め ら れ る 読 解 力 は 、 次 の 3 つ の 力 に ま と め ら れ る と 考 え ら れ る 。
(1) 文 章 を 理 解 す る 力
(2) 理 解 し た も の を 式 や 文 字 な ど の 数 式 、 記 号 、 図 、 グ ラ フ に 表 現 す る 力 (3) そ れ ら を 適 切 に 相 手 に 伝 え る 力
2 読 解 力 の 向 上 を 図 る 具 体 的 な 教 材 の 例
【 解 答 例 】
(1) n n( +1)は 偶 数 で あ る か ら 、n n( +1)を 2 で 割 っ た も の は 自 然 数 で あ る 。 し た が っ て 、 ② が 成 立 す る 。
+1 +2 ( +1)( +2)
(2) 連 続 す る 3 つ の 自 然 数 は n n, ,n で 表 さ れ る か ら 、n n n
(3) 連 続 す る 3 つ の 自 然 数 n n, +1,n+2の 中 に は 、 必 ず 偶 数 と 3 の 倍 数 が 含 ま れ る か ら 、 こ れ ら の 積 n n( +1)( +2)n は 、 2 の 倍 数 か つ 3 の 倍 数 で あ る 。 し た が っ て 、n n( +1)( +2)n は 6 の 倍 数 で あ る 。
3 今 後 求 め ら れ る 指 導 の ポ イ ン ト
作 業 的 ・ 体 験 的 な 活 動 な ど 、 生 徒 の 主 体 的 な 学 習 活 動 を 通 じ て 、 数 学 的 な 見 方 や 考 え 方 を 育 成 し 、 論 理 的 に 考 え 分 か っ た こ と を 数 学 的 に 表 現 さ せ た り 、 発 表 し て 適 切 に 相 手 に 伝 え た り す る な ど の 学 習 活 動 を 充 実 さ せ る こ と が 大 切 で あ る 。
を 自 然 数 と し ま す 。 n
「 連 続 す る 2 つ の 自 然 数 の 積 n n( +1)は 偶 数 で あ る ・ ・ ・ ① か ら 、 次 の ② を」 導 き 出 す こ と が で き ま す 。
1 1 は 自 然数 で ある ・・ ・ ②
「 −2n2+−2n 」
(1) ① を ど の よ う に 考 え る こ と に よ っ て 、 ② が 導 き 出 さ れ る か 説 明 し な さ い 。 (2) n n( +1)を 参 考 に 、 連 続 す る 3 つ の 自 然 数 の 積 を n を 用 い て 表 し な さ い 。 (3) (2)で 導 い た 式 は 、 ど の よ う な 数 の 倍 数 に な っ て い る か 説 明 し な さ い 。