令和4年度 解析力学・剛体力学 期末試験(2023.1.31) 学籍番号 番 氏名
問題1: 図のように、質量mの質点が楕円の上部に拘束されている。x > 0, y > 0, f(x, y) = (x
a
)2
+(y
b
)2
−1 = 0 また、質点に働いている力F⃗ は一定で、F⃗ = (3,1)で ある。 但し、重力は働いていない。 この時、以下の設問に答えよ。
設問1:仮想仕事の原理から、質点の停留点を求めよ。
δW = Fxδx+Fyδy,∂f∂x = 2xa2,∂y∂y = 2yb2,
Fx+λ2xa2 = 0, Fy +λ2yb2 = 0 より、3 +λ2xa2 = 0,1 +λ2yb2 = 0, λ = −2yb2, 3− 2yb2 2xa2 = 0, 3 = ab22
x
y と求まり、拘束条件に代入すれば(x
a
)2
+ (b2x
3a2
b
)2
= 1, x2 = 1 1
a2+b2
9a4
= 9a9a2+b4 2. 従って、x = √ 3a2
9a2+b2, y = √ b2
9a2+b2
設問2:ダランベールの原理により、x成分及びy成分についての質点の運動方程 式を立てなさい。但し、ラグランジュの未定乗数をλとせよ。
x成分: 3−mx¨−λ2xa2 = 0 y成分: 1−my¨−λ2yb2 = 0
令和4年度 解析力学・剛体力学 期末試験(2023.1.31) 学籍番号 番 氏名 問題2
図のように半径がrとRの同心円の形をした滑車の左右に紐をかけて、質量mと M の重りをつるした。最初、滑車を固定していたが、そっと自由にすると、回転を
始めた。m < M とした場合、滑車の角加速度を求めることを考える。次の設問に答
えよ。 但し、滑車全体の慣性モーメントをI とする。
m M r
R
設問1: 滑車の回転運動エネルギー、重り2つの運動エネルギーの和K をx, m,˙
M, I, R, rで与えよ。但し、質量Mの重りが降下する方向にその座標xを与え、その
速度をx˙ とする。また、質量mの重りは、最初、質量M の重りと同じ高さにあった ものとする。
K = 12Mx˙2 + 12m(r
R
)2
˙
x2 + 12I(Rx˙)2
設問2: 位置エネルギーU をx, m, M, g, R, rで与えよ。gは重力加速度である。
U = −M gx+mgRrx
設問3: ラグランジアンLを作り、ラグランジュの運動方程式を立てよ。
L = K −U = 12(M +m(r
R
)2
+ 12RI2) ˙x2 +M gx−mgRrx, 運動方程式 :(M +m(r
R
)2
+ 12RI2)¨x−M g+ mRrg = 0 設問4: 加速度x¨および、角加速度θ¨を求めよ。
¨
x = M−m
r R
M+m(Rr)2+RI2
g, θ¨= −Rx¨ = −M RM R2+mr−mr2+Ig.
令和4年度 解析力学・剛体力学 期末試験(2023.1.31)
学籍番号 番 氏名 問題3
L1 θ1
m1 θ2
L2 m2 x
y
2 1
図1: 二重振り子 支点からの破線は垂線である。
図のように一つの支点に2つの棒を連結し、その棒の端に質量m1, m2の質点をつ けたものを2重振り子と言う。理想的には棒の質量は無視できるものとし、それぞ れの長さをL1, L2とする。運動の変数は図1にあるように、支点からの垂線と棒と のはさむ角度θ1, θ2を考える。天井の支点をデカルト座標の原点とし、垂直下向きを x軸、水平方向をy軸にとれば、質点1と2の座標はそれぞれ、(x1, y1),(x2, y2)とし て、θ1, θ2によって、次の様に書ける。但し、m1 = 2, m2 = 4, L1 = 3, L2 = 1のよ うに具体的に数値を与えている。 したがって、答にはL1, L2, m1, m2は使用しない。
x1 = 3 cosθ1, y1 = 3 sinθ1, x2 = x1 + cosθ2, y2 = y1 + sinθ2
設問1:全体の運動エネルギーKをθ1, θ2, ˙θ1, ˙θ2で与えよ。
K = 27 ˙θ21 + 2 ˙θ22 + 12 ˙θ1θ˙2cos(θ1 −θ2)
設問2: この系全体の位置エネルギーU をθ1, θ2で与えよ。但し、その位置エネル ギーの基準点を原点にとり、重力加速度を1とする。
U = −18 cosθ1 −4 cosθ2 + 22
設問3:そのラグランジアンLを導き、θ1とθ2についての運動方程式を立てなさい。
L = 27 ˙θ12 + 2 ˙θ22 + 12 ˙θ1θ˙2cos(θ1 −θ2) + 18 cosθ1 + 4 cosθ2 −22, θ1 : 54¨θ1 + 12¨θ2cos(θ1 −θ2) + 12 ˙θ22sin(θ1 −θ2) + 18 sinθ1 = 0, θ2:4¨θ2 + 12¨θ1cos(θ1 −θ2)−12 ˙θ12sin(θ1 −θ2) + 4 sinθ2 = 0.