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教育  2PM206 日心第 68 回大会(2004)

日本心理学会第 68 回大会発表論文集 - 1170 - 関西大学  2004/09/13 13:00-15:30

心理学教育における映像教材の利用とニーズ(I) 

―利用状況の分析―

○伊藤秀子・宮本友弘・宮本正一・大野木裕明・中澤  潤・魚崎祐子(非会員)

(メディア教育開発センター)(びわこ成蹊スポーツ大学スポーツ学部)(岐阜大学教育学部)(福井大学教育地域科学部)

(千葉大学教育学部)(早稲田大学大学院人間科学研究科)

key words: 心理学教育、映像教材、利用状況

I..はじめに

心理学教育では、研究対象や研究方法の具体的状況を提示・観察するこ とが不可欠である。しかしすべての場面を直接提示したり、体験するこ とは難しい。また、心理学の領域は多岐にわたっており、教授者が必ず しも当該の授業内容に精通しているわけではない。映像は、これらを補 完する上で有効といえる。

本研究の目的は、心理学教育における映像教材の利用状況とニーズを 明らかにすることにあった。本稿では、利用状況の分析について報告す る。 

II. 方法 

(1)対象  日本心理学会、日本教育心理学会会員のうち、大学、短期 大学等の心理学関連科目担当教員計 8,912 名。 

(2)調査票  つぎの質問項目から構成された。フェイス項目(所属、

年齢、専門領域)、映像教材(ビデオ、映画等)の利用状況(Q1)、映 像教材利用の長所(Q2)、既存の映像教材の問題点(Q3)、映像教材 のニーズ(Q4)。 

(3)実施時期  1999 年9月 

(4)手続き 

調査は郵送・質問紙法によって行われた。対象者宛に調査票一式(依 頼状、調査実施要領、教材開発参加申込、調査票)と返信用封筒を送付 し、回答を依頼した。 

 

III. 結果と考察 

(1)有効回答率 

回答者は計 900 名であった。このうち未回答などを除く 784 名の回答 を分析対象とした。したがって、有効回答率は 8.8%であった。 

(2)回答者の属性別分類((  )内の数値は%)  1.回答者の所属 

    その他(25.6)を除く所属別回答率は、「私立4年制大学」(33.2)、「国 公立4年制大学」(25.9)、「短期大学」(15.3)の順であった。 

2.回答者の年齢 

年齢別の回答率は、「40 代」(30.3)をピークとし、「20 代」(4.1)か ら「70 代」(3.3)までの間に各年代が分布していた。 

3.回答者の専門領域 

専門領域別回答率の高い順に並べた結果、「発達心理学」(17.2)、「臨 床心理学」(16.7)、「教育心理学」(11.2)、「社会心理学」(8.6)、「知覚 心理学」(5.1)が上位5位に入っていた。 

(3)映像教材の利用状況(Q1) 

記述された総科目数のうち 2709 件を分析対象とした。 

1.全体の利用状況 

  授業で映像教材を利用しているのは、全体の 75.0%であった。 

2.対象別利用状況 

  対象別利用率は、「学部」(76.4)、「大学院」(63.3)であった。 

3.授業形態別利用状況 

  利用率の高い順に並べた結果、「講義」(78.6)、「実習」(63.6)、「演習」

(57.3)、「実験」(49.0)の順であった。 

4.授業カテゴリー別利用状況 

  授業科目名から 25 のカテゴリーを抽出し、カテゴリー別利用率を算出 した。利用率の高い順に並べた結果、「発達心理学」(83.0)「臨床心理学」

(82.4)「心理学(一般教養)」(74.8)「教育心理学」(74.2)「社会心理 学」(68.8)が上位5位に入っていた。 

5.教材の出所 

  欠損値を除く1978 件中の出所率は、「市販」(44.7)、「放送番組」(37.8)、

「自作」(10.8)、「その他」(6.7)の順であった。 

6.利用目的と授業形態 

  1) 利用目的の1位は「情報提示」(89.6)であった。2) 授業形態との 関連を見ると、「情報提示」は「講義」で最も多く利用され(91.9)、「記 録・分析」は「実験」(20.0)、「教材制作」は「実習」(18.4)で利用さ れることが多かった。 

7.利用度の高い教材(〔  〕内の数値は件数) 

  4.でのべた映像教材の利用率の高い授業カテゴリーについて、利用 頻度が上位 3 位に入る市販教材を調べた。結果はつぎのとおりであった。

「発達心理学」:『赤ちゃん』(NHK)〔53〕、『発達診断の実際』(大月書店)

〔17〕、『心理学への招待』(丸善)〔15〕、「臨床心理学」:『グロリアと3 人のセラピスト』(日本精神技術研究所)〔31〕、『心理学への招待』(丸善)

〔5〕、『マイクロ・カウンセリング』(丸善)〔5〕、「心理学(一般教養)」:

『心理学への招待』(丸善)〔82〕、『驚異の小宇宙』(NHK)〔44〕、『臨床経 験』〔13〕、「教育心理学」:『心理学への招待』(丸善)〔17〕、『赤ちゃん』

(NHK)〔8〕、『教育トゥデイ』(NHK)〔6〕、「社会心理学」:『心理学への招 待』(丸善)〔30〕、『人間関係シリーズ』(バンダイ・ミュージックエンターテインメント)

〔5〕、『青い目・茶色い目』(NHK)〔3〕。 

(4)映像教材利用の長所(Q2) 

項目の回答率はつぎのとおりであった(複数回答、N=784)。「具体的状 況を提示できる」(82.7)、「日常見られないような事例を提示できる」

(48.0)、「複雑な現象を整理して効果的に提示できる」(29.8)。これら は認知的要因であり、6.の利用目的で「情報提示」が最も多いことと 対応している。情意的要因として「インパクトが大きい」(41.2)が3位 にあげられていた。「著名な研究者の映像が得られる」(15.2)は5位で あった。 

(ITOH Hideko, MIYAMOTO Tomohiro, MIYAMOTO Masakazu, OHNOGI Hiroaki, NAKAZAWA Jun, UOSAKI Yuko)

付記:調査実施にあたり名簿ファイルをご提供いただいた日本心理学会、

日本教育心理学会に対し心から感謝の意を表したい。なお、研究費の一 部は文部科学省科学研究費(課題番号 10410038; 代表伊藤秀子)による。 

(2)

日本教育心理学会第 46 回総会発表論文集 PE 033

2004/10/11 於富山大学教育学部第 1 体育館 - 506 -

心理学教育における映像教材の利用とニーズ(II) 

―ニーズの分析―

○伊藤秀子・宮本友弘・大野木裕明・中澤  潤・宮本正一・魚崎祐子

(メディア教育開発センター)(びわこ成蹊スポーツ大学スポーツ学部) (福井大学教育地域科学部)

(千葉大学教育学部) (岐阜大学教育学部)(早稲田大学人間科学部)

I. はじめに 

心理学教育では、研究対象や研究方法の具体的 状況を提示・観察することが不可欠である。しか しすべての場面を直接提示したり、体験すること は難しい。また、心理学の領域は多岐にわたって おり、教授者が必ずしも当該の授業内容に精通し ているわけではない。映像は、これらを補完する 上で有効といえる。

本研究の目的は、心理学教育における映像教材 の利用状況とニーズを明らかにすることにあった。

本稿では、既存の教材の問題点をふまえた上での ニーズの分析について報告する。 

II. 方法 

(1)対象  日本心理学会、日本教育心理学会会 員のうち、大学、短期大学等の心理学関連科目担 当教員計 8,912 名。 

(2)調査票  つぎの質問項目から構成された。

フェイス項目(所属、年齢、専門領域)、映像教材

(ビデオ、映画等)の利用状況(Q1)、映像教材 利用の長所(Q2)、既存の映像教材の問題点(Q 3) 、映像教材のニーズ(Q4)。 

(3)実施時期  1999 年9月 

(4)手続き 

調査は郵送・質問紙法によって行われた。対象 者宛に調査票一式(依頼状、調査実施要領、教材 開発参加申込、調査票)と返信用封筒を送付し、

回答を依頼した。 

III. 結果と考察 

(1)既存の映像教材の問題点(Q3)( (  )内 の数値は%) 

項目の回答率はつぎのとおりであった(複数回 答、 N =784) 。上位3位に「値段が高い」(72.2)、

「種類が少ない」 (51.1) 、 「購入時に内容を確認で きない」 (47.8)があげられている。これらは、購 入時の問題点、すなわち、制作コスト、流通にか かわる問題といえる。

  つぎに、 「内容が古い」 (32.4) 、「内容が合わな い」 (22.1)があげられている。これらは、品質の 問題である。

  さらに、「好みの場所を瞬時に再生できない」

(23.5) 、「映像の順番を変更できない」(15.1)、

「内容が変更できない」 (8.3)、「再生速度の調整

(スロー再生、 高速再生)がうまくできない」 (2.6)

が続いている。これらは、映像教材の機能や操作 性の問題である。

  以上の結果から、今後必要とされる教材のあり 方として、つぎのような点が指摘できる。

  品質問題については、多くの専門家を動員した 制作体制、教材評価の必要性などがあげられる。

機能や操作性の問題については、マルチメディア 化、デジタル化などによって解決可能と思われる。

  また、 「購入時に内容を確認できない」、 「内容が 合わない」という問題点については、事前に教材 の品質や評価に関する情報が必要であることが示 唆される。 

(2)映像教材のニーズ(Q4) ( 〔  〕内の数値 は度数) 

  領域ごとにニーズに関する記述内容をカテゴリ ー化した。記述数の多い6領域について、度数が  上位5位までの内容はつぎのとおりであった。 

1. 発達心理学〔222〕

: 「乳・幼児期」 〔42〕 、 「幼児 期」 〔35〕、 「乳児期」 〔29〕 、 「乳・幼・児童期」 〔21〕、

「幼・児童期」 〔15〕、 「その他」〔15〕、2. 臨床心 理学〔180〕 :「心理アセスメント」 〔17〕 、「理論・

概念」 〔16〕 、 「学校カウンセリング」 〔12〕、 「実践・

職域」 〔10〕 、 「ロールプレイ」 〔5〕、

3. 教育心理学

〔86〕:授業実践〔21〕 、 「教授・学習」 〔13〕、 「教 職」 〔11〕、 「カウンセリング」〔10〕 、 「学級経営」

〔6〕、

4. 学習心理学〔55〕

: 「オペラント条件付け」

〔12〕、 「古典的条件付け」 〔8〕 、「行動療法」 〔6〕、

「動物実験一般」〔5〕 、 「学習実験」 〔4〕、5. 社会 心理学〔54〕 : 「実験場面」 〔24〕 、 「日常場面」 〔16〕 、

「教育訓練」 〔6〕 、 「研究結果」 〔6〕、 「研究法」 〔2〕 、

6. 知覚心理学〔52〕:

「実験場面」 〔20〕 、「錯視」

〔17〕、 「認知知覚過程」 〔12〕「理論」〔2〕、 「その 他」 〔1〕。 

付記:調査実施にあたり名簿ファイルをご提供いただいた 日本心理学会、日本教育心理学会に対し心から感謝の意を 表したい。なお、研究費の一部は文部科学省科学研究費(課 題番号 10410038; 代表伊藤秀子)による。 

Referensi

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