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Academic year: 2024

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(1)

3 次正方行列の対角化

Nobuyuki TOSE January 05, 2020

(2)

対角化可能の十分条件

定理1

3次正方行列AM3(K)の固有多項式

ΦA(λ) = (λ−α)(λ−β)(λ−γ) が条件

α, β, γ∈K, α 6=β, β6=γ, γ 6=α を満たすとします.このとき正則なPM3(K)が存在して

P1AP =α

β γ

(3)

対角化可能の十分条件(証明)

A~p1 =α~p1, A~p1 =β~p2, A~p1=γ~p3

~pj 6=~0 (j =1,2,3)

を満たす~p1, ~p2, ~p3K3が存在します.次の定理2を用いると P = (~p1~p2~p3)は正則となります.さらに

AP =A(~p1 ~p2 ~p3) = (A~p1 A~p2 A~p3) = (α~p1 β~p2 γ~p3)

= (~p1 ~p2 ~p3)

α

βγ

=Pα

β γ

から

P−1AP =α

β γ

(4)

対角化可能の十分条件(証明)

定理2

AMn(K),α1, . . . α`K,~p1, . . . , ~p`Knが条件 A~pjj~pj, ~pj 6=~0 (j =1, . . . , `)

を満たすとします.このとき~p1, . . . , ~p`は線型独立となります.

(5)

対角化可能の十分条件(証明)

定理2の証明`に関する帰納法で証明します.`=1の場合は簡単です.

一般の`の場合を考えます.そのために~p1, . . . , ~p`

c1~p1+· · ·+c`−1~p`−1+c`~p`=~0 (1) を満たすとします.(1)の両辺にA−α`In を掛けると

c11−α`)~p1+· · ·+c`−1`−1−α`)~p`−1=~0 (2) となります.帰納法の仮定から~p1, . . . , ~p`−1 は線型独立になります.従っ て(2)から

c11−α`) =· · ·=c`−1`−1 =0 従って c1=. . .=c`−1 =0 (3) となります.(1)に代入するとc`~p` =~0となりますが,これからc` =0 従います.

(6)

問題設定

以下では場合分けをして考えます.AM3(K),α, β, γ ∈Kとして α6=β, β 6=γ, γ6=α

とします.以下では3つの場合に分けてAの対角化の必要十分条件につ いて考えていきます.

(I) ΦA(λ) = (λ−α)(λ−β)(λ−γ) (II) ΦA(λ) = (λ−α)2(λ−β) (III) ΦA(λ) = (λ−α)3

(7)

(I) Φ

A

(λ) = (λ − α)(λ − β)(λ − γ) の場合

・(定理1)Aは対角化可能,すなわち正則なPM3(K) が存在して P1AP =

α

β γ

・(スペクトル分解可能)K3=V(α)⊕V(β)⊕V(γ) K3V(α)⊕V(β)⊕V(γ)

dimV(α)≥1, dimV(β)≥1, dimV(γ)≥1 から

3= dimK3 ≥dimV(α) + dimV(β) + dimV(γ)≥1+1+1=3 となるので

dimV(α) =1, dimV(β) =1, dimV(γ) =1 K3=V(α)⊕V(β)⊕V(γ)

(8)

(I) Φ

A

(λ) = (λ − α)(λ − β)(λ − γ) の場合

・(A−αI3)(A−βI3)(A−γI3) =O3

~vR3

~v =~v1+~v2+~v3, ~v1V(α), ~v2V(β), ~v3V(γ) とスペクトル分解します.このとき

(A−αI3)(A−βI3)(A−γI3)~v = (A−βI3)(A−γI3)(A−αI3)~v1

+ (A−αI3)(A−γI3)(A−βI3)~v2

+ (A−αI3)(A−βI3)(A−γI3)~v3

=~0+~0+~0=~0

(9)

(III) Φ

A

(λ) = (λ − α)

3

の場合

Aが対角化可能ならば次のページの定理3から P=1AP =α

αα

を満たす正則行列Pが存在する.このとき

AI3

K3 =V(α)

(10)

定理 3

定理3

AM3(K)が正則なPとα1, α2, α3に対して P−1AP =

α1

α2 α3

が成立するならば

ΦA(λ) = (λ−α1)(λ−α2)(λ−α3)

(11)

II Φ

A

(λ) = (λ − α)

2

(λ − β) の場合

・1≤dimV(α)≤2

背理法で示す.dimV(α) =3とするとV(α) =K3 となるが,任意の

~vK3に対してA~v=α~v からAI3となる.ΦA(λ) = (λ−α)3 とな るので矛盾が生じる.

・dimV(β) =1

dimV(β)≥1は明らかである.dimV(β)≥2とすると~p ∦~qを満たす

~p, ~qV(β)が存在する.このときA~p =β ~P,A~q =β~q となります.さら に~rK3を選んでP := (~p ~q~r)が正則であるようにすると

A(~p ~q~r) = (~p ~q~r)β 0

1

β2

3

従って P−1AP = β 0

1

β 2

3

となります.このときΦA(λ) = (λ−β)2(λ− ∗3) から矛盾が生じます.

(12)

一般には

AMn(K)の固有多項式があるg(λ)∈K[λ]を用いて ΦA(λ) = (λ−α)mg(λ), g(α)6=0, m≥1 と表されているとします.このとき

1≤V(α)≤m が成立します.

(13)

II Φ

A

(λ) = (λ − α)

2

(λ − β) の場合

dimV(α) =2,dimV(β) =1ならばAは対角化可能である.

K3 =V(α)⊕V(β)

となります.V(α)の基底p~1, ~p2,V(β)の基底~p3をとるとP = (~p1 ~p2 ~p3) は正則で

AP =Pα

αβ

Aは対角化されます.

(14)

II Φ

A

(λ) = (λ − α)

2

(λ − β) の場合

Aが対角化可能ならばK3=V(α)⊕V(β) このとき dimV(α) =2, dimV(β) =1

正則なP = (~p1 ~p2 ~p3)∈M3(K) に対して AP =P1

2

3

が成立すると~p1, ~p2, ~p3V(α)⊕V(β) となります.~p1, ~p2, ~p3が線型独立 なので dim (V(α)⊕V(beta)) =3

となりますから

K3 =V(α)⊕V(β)

(15)

II Φ

A

(λ) = (λ − α)

2

(λ − β) の場合

Aが対角化可能ならば(A−αI3)(A−βI3) =O3

このとき

K3 =V(α)⊕V(β) となります.任意の~vK3に対して

~v =~v1+~v2, ~v1V(α), ~v2V(β) と(スペクトル)分解すると

(A−βI3)(A−αI3)~v1 =~0 (A−αI3)(A−βI3)~v2 =~0 から (A−αI3)(A−βI3)~v =~0

(16)

II Φ

A

(λ) = (λ − α)

2

(λ − β) の場合

(A−αI3)(A−βI3) =O3 ならばAは対角化可能

λ−α

β−α +λ−β α−β =1 が(恒等的に)成立します.これから

1

β−α(A−αI3) + 1

α−β(A−βI3) =I3

が成立します.これから任意の~vK3に対して

~v1 = 1

β−α(A−αI3)~v, ~v2= 1

α−β(A−βI3)~v と定めると

(17)

まとめ

(I) ΦA(λ) = (λ−α)(λ−β)(λ−γ)の場合 Aは対角化可能 

K3 =V(α)⊕V(β)⊕V(γ) (A−αI3)(A−βI3)(A−γI3) =O3

(II) ΦA(λ) = (λ−α)2(λ−β)の場合

Aは対角化可能⇔K3 =V(α)⊕V(β)

⇔(A−αI3)(A−βI3) =O3

(II) ΦA(λ) = (λ−α)3の場合

Aは対角化可能K3 =V(α)

AI3

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