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トルクメン通信 第12

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トルクメン通信 第 12 号

2018年6月24日 作成

Salam!5月から6月中頃にかけて通り雨が降ることが多く、「今年は雨がよく降りますね」「今年は夏

が来るのが遅いのかも」などと先生方と話していましたが、6月半ばあたりから晴天の日が続き、徐々に 暑くなってきました。今日も 40 度近くまで気温が上昇するとのことです。最近夏バテ気味なのですが、

暑くなければトルクメニスタンの夏とは言えません。太陽に焼かれるようなトルクメニスタンの夏も今 年で最後だと思うと、少し寂しい気持ちになります。

今回は、アザディ大学5年生と行った「わたしと日本語」文集制作と「トルクメン語ミニフレーズ集」

制作についてご紹介したいと思います。前回予告した 7 年生の教科書制作過程については、教科書が完 成してからお伝えします。

「わたしと日本語」文集制作と「トルクメン語ミニフレーズ集」制作

6月20日、アザディ大学の卒業式がありました。例年、卒業式は卒業試験が終わってから行われるの ですが、今年は男子学生の軍隊への招集が早まり、少し前倒しになったとのことです。当日、僕は他学年 の学年末試験があったため残念ながら卒業式には参加できませんでした。楽しみにしていたのですが、

仕方がないですね…。ちなみに卒業試験が終わったその日に招集されてしまう男子学生もいるそうです。

今年卒業したアザディ大学5年生の後期の授業では、2つの取り組 みを行いました。1つ目は昨年の5年生にも行った「わたしと日本語」

をテーマにした文集制作、2つ目は「トルクメン語ミニフレーズ集」

の制作です。どちらも「日本語を使いながら、卒業の記念に何か形の 残る物を作りたい」と思い、実施しました。

昨年行った「わたしと日本語」の文集制作では、「5年間の日本語学 習を振り返る」「長めの作文を書く」という目的は一応達成できたも のの、出来事の羅列が多く内容的にいま一つだったという課題や、文 章構成に意識が向けられていなかったという課題が残りました。なの で、今年は「5年間の日本語学習を振り返る」だけでなく、「私にとっ て『日本語』はどんなことばだったのかをテーマに作文を書く」とい うもう一歩先の目標を設定し、昨年と進め方を変えました。

まず、作文を書く前に「日本語ダイアリー」を書きました。「日本語ダイアリー」とは、日本語や日本 語学習について僕と学生が「書く」ことを通してやり取りを行う交換日記のようなものです。「どうして 大学で日本語を勉強しようと思ったのですか?」という質問を初めに学生に投げかけ、その後は学生の 返事に対し感想を書いたり、さらに質問を投げかけたりするというやり取りをしました。目的は、作文に 書く内容を掘り起こすことと、自身の日本語学習について深く振り返ってもらうことです。昨年は、「日 本語グラフ」を書いた後、すぐに作文を書く活動に入り、クラスメイトとのやり取りを通して作文の内容 を深めていくことを意図していました。しかし、時間的な制約や、学生に「他者の作文を読んでコメント

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する」という経験が少なく、どのようなコメントをしてよいか分からず戸惑う様子が見られ、内容を深め ていくことができませんでした。今年も学生同士のコメントを取り入れつつ内容を深めていくことも考 えたのですが、3か月程度の短い期間で学生を「内容を深めるためのコメント」ができるまでにもってい くのが難しい、突然授業が休講になることがあるので授業の見通しを立てにくい、「自身の日本語学習に ついて深く振り返る」ことをまず優先したい、などの理由から、「日本語ダイアリー」を通した僕とのや り取りを中心に内容を深めていくことにしました。日本語ですぐダイアリーを書くのが難しい学生には、

まずトルクメン語で書き、それを辞書で調べたりクラスメイトに助けてもらったりしながら日本語で書 くように伝えました。これまで考えたことのないような質問を僕が投げかけるので、最初は「何を書いた らいいか分からない」という様子が見られましたが、難しい顔をしながらも(ときどきクラスメイトとの おしゃべりなどを挟みつつ)僕の質問にしっかり答えようをする姿が印象的でした。

1か月半ほど「日本語ダイアリー」でのやり取りを行った後、

日本語で作文を書く時のルールやパラグラフ・ライティングに ついて簡単に触れ、「日本語ダイアリー」で書いた内容を見返し ながら作文の構成を考える時間を取りました。そして1回目の 作文を書くという段階に入りました。エピソードを交えたり、

ある出来事に対しどのように考えたのかについて触れたりし ていた作文が多く、昨年よりは内容的に深まりのある作文にな っていましたが、前後関係が交錯していたりその段落のテーマ に関連しない内容を取り上げていたりしたため、読みやすいも のとは言えませんでした。また、「私にとって『日本語』はどん なことばだったのか」に答えられている作文がありませんでし た。なので、もう一度、作文の目的を確認し、「日本語ダイアリ ー」を見返し作文のキーワードを見つけ、「私にとって『日本語』

はどんなことばだったのか」を考えること、「私にとって日本語は~です。」という文を最初の段落に入れ ること、作文の構成に着目し改めて自分の作文を読み返すことを伝えました。僕からも「日本語ダイアリ ーに書いてあるこの出来事を書くといいんじゃない?」などというアドバイスをしました。クラスメイ トからのコメントをもらう、2回目の作文を書く段階を経て、ようやく作文を書き上げることができまし た。中には3回、4回と作文を書き直す学生もいました。

学生にとっても僕にとってもかなり大変な作業でしたが、学生それぞれの思いや「物語」が詰まった個 性的な作文が完成し、読み応えのあるものとなりました。全文をお見せしたいのですが、長くなるので、

何人かの学生の「私にとって日本語は~です。」にあたる部分をご紹介します。

・私にとって日本語を勉強してたからをみつけたみたいの感じがあります。

・私にとって日本語はじぶんのしごとをくれたことばです。

・私にとって日本語はいろいろなゆめをくれたことばです。

・私は日本語を勉強しながら、大人になるためのステップをのぼりました。

・私にとって日本語は人生の部分になったことばです。 (すべて原文ママ)

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昨年と同じように作文をまとめ文集をつくり、卒業パーティーの時に渡しました。ただ、今年の学生の 反応は昨年に比べかなりドライでした…。確かに文集をもらったときは、早速出来栄えを確認したり読 み込んだりしている様子が見られたのですが、ダンスミュージックがかかると文集どころではなくなり、

音楽に合わせて踊り狂っていました。「おい!もうちょっと感傷に浸れ!」とツッコみたくなりましたが、

まぁそれもこのクラスらしいといえばこのクラスらしいので微笑ましくもありました(笑)。僕は彼らが 3年生のときから日本語を教えています。トルクメニスタンに来て初めての学生でもあり、手のかかるク ラスでもあり、だからこそいろいろなことがあったのですが、今となってはいい思い出です。僕も彼らと いっしょに成長させてもらいました。

「先生、プレゼントです」と言って彼らからもらったものが、左に 掲載した写真です。卒業記念にクラス全員で撮った写真とのことです。

しかも巨大な額縁(縦40 センチ×横 50センチくらいあるんじゃな いでしょうか…比較のためにスマートフォンを置いてみました)に入 って…。気持ちはありがたいのですが、「どうしてこれをプレゼント しようと思ったんですか?」「どうやって持って帰ったらいいです か?」といろいろ質問したくなりました(笑)。最後まで僕を悩ませ るクラスでした。

文集の紹介に夢中になっていて、「トルクメン語ミニフレーズ集」の制作について触れるのを忘れそう になっていました(笑)。その名の通り、トルクメニスタンで生活する上で知っておくと便利なフレーズ を日本語の対訳と掲載したものです。僕自身、日本語によるトルクメン語に関する書籍がなく困ったの で、制作しようと思いました。日本人に対するアンケート調査、取り上げるテーマやフレーズの決定、日 本語の対訳などを学生の手で行いました。フレーズ集に付属するCDも学生と一緒に制作しました。完 成までもう少しなのですが、このフレーズ集が何らかの形で役立てばいいなと思います。

アザディ大学の授業が終了し、気持ち的にも一区切りがつきました。残る大きな業務は、7年生の教科 書(とそれに付随する教材)制作です。教科書制作が終了するまでまだまだ気が抜けませんが、少し気持 ちに余裕が出てきたので、帰国までにトルクメニスタン各州を巡ってみたいなーと思います。何だかん だで時間と気持ちに余裕がなく、あまりアシガバットから外に出られなかったので…。帰国までトルク メンライフを満喫したいと思います。

国際交流基金日本語指導助手(トルクメニスタン派遣) 上原龍彦 ご意見、ご感想は azady.uehara★gmail.com まで(★を@に変えてください)

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