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§1 集合と論理 演習問題 #3 解答

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熊本大学 数理科学総合教育センター 高校生向け証明問題トレーニング

§1 集合と論理 演習問題 #3  解答

問題の難易度の目安【易】899 【基礎】889 【標準】888

問題を解くにあたり,次の鳩の巣原理(Pigeonhole Principle) について述べておく.

!

鳩の巣原理 n, mを自然数,n > mとする.n個のものをm組に分けるとき,少なく とも1つの組は2個以上のものを含む.

1

(899) (鳩の巣原理を用いた証明1 )

3cm×3cmの正方形内に,10個の点を打つ.それら点の中で距離が√

2cm未満とな る2点が存在することを証明せよ.

解答 r :=rcm×rcmの正方形とおく.与えられた3を9つの1 = 1cm×1cmの正方形に 分割する.鳩の巣原理より10個の点のうち同じ小正方形に属する2個の点が存在する.ところ で,同じ小正方形1に属する2点間の距離の最大値は√

2cm未満だから,主張は示された.

2

(899) (鳩の巣原理を用いた証明2 )

a, b, c, d, eを相異なる5つの整数とする.このとき,この中から2つの整数を選んで,

その差を4の倍数とすることができることを示せ.

解答 整数を4で割った余りは0, 1, 2, 3であるから,鳩の巣原理より5つの整数a, b, c, d, eの 中には4で割った余りが等しいものが存在する.4で割った余りが等しいとき,その差は4の倍 数である.

3

(889) (鳩の巣原理を用いた証明3 )

xyz空間で,その座標がすべて整数であるような点を格子点という.座標空間に9個 の格子点が与えられたとき,そのうちの2点の中点がまた格子点であるものが少なく とも1組存在することを示せ.

解答 (xL, yL, zL)を格子点とすると,xL, yL, zLそれぞれ偶数,奇数を取りうるので,全部で 23 = 8種類の格子点となる.鳩の巣原理より,9個の格子点のうち8種類の中の同じ種類に属 する点が少なくとも2つ存在する.これをA, BとするとA, Bの座標成分の偶奇は一致してい るので,中点もまた格子点である.ゆえに,主張は成り立つ.

(2)

4

(8888) (Dirichletデ ィ リ ク レ の定理) ωを与えられた無理数とする.

(1) 任意の自然数nに対して

0< y 5n, |x−ωy|< 1 n となる整数(x, y)が少なくとも1組存在することを示せ.

(2) (1)を用いて,|x−ωy|< 1

y となる整数x, yが無数に存在することを示せ.

解答 (1) 実数a < bに対し,[a, b) := {x:a 5x < b}と表す.区間[0,1)をn等分する:

0, 1

n

,

1

n,2 n

, . . . ,

n−1

n ,1

.

各y= 0,1, . . . , nに対し,xをωyを超えない最大の整数とするとき,定め方から05ωy−x <1 であり,ωy−xは(yの値に応じて)n+ 1個の値を取りうるから,鳩の巣原理により上のn個 の区間のうち少なくとも1つの区間には,2つ以上のωy−xが属する.同じ区間に属するその 2つのωy−xをωy1−x1, ωy2−x2 (x1 6=x2)とすると,

ωy1−x1−(ωy2−x2) < 1

n · · ·1

が成立する.y1 > y2とし(このように設定しても一般性を失わない),y:=y1−y2, x:=x1−x2

とおくとより1

0< y 5n,

ωy−x

< 1 n が成り立つ.

(2) 0< y 5n,

ωy−x

< n1 を満たす(x, y)の中に,nを変化させるとき相異なるものが無 数に存在することを,(1)および背理法を用いて証明する.もし有限個しかなかったとする.こ れら有限個のうちで

ωy−x

を最小にするものを(x0, y0)とする.次に,

n > 1

|ωy0−x0| ⇐⇒ 1

n <|ωy0−x0| · · ·2

となるnをとる.このnに対して(1)より|ωy−x| < 1nとなる(x, y)を選ぶことができる.

このときより2

|ωy−x|< 1

n <|ωy0−x0|

を得るが,これは(x0, y0)が|ωy−x|を最小にさせることに矛盾する.ゆえに,相異なるものは 無数にある.さらに 1

n < 1y であるから,|ωy−x|< 1y となる(x, y)は無数にある.

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