• Tidak ada hasil yang ditemukan

トルクメン通信 9 - GSJAL

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2025

Membagikan "トルクメン通信 9 - GSJAL"

Copied!
4
0
0

Teks penuh

(1)

トルクメン通信 第 9 号

2017年10月15日 作成

Salam!(トルクメン語で「こんにちは」という意味です。)トルクメニスタンでの生活も3年目に突入

しました。最初は2年のつもりで来て、途中で1年で帰ることになりそうでしたが、様々なご縁のおか げで無事(?)3年目を迎えることができました。「もう2年も経つのか」というのが実感です。1年目・

2年目に比べると、仕事面でも精神面でも余裕が出てくるようになりました。これまでいろいろと忙しか ったので、残り一年のトルクメニスタン生活は心穏やかに過ごすことが目標です(笑)。

今年度も授業開始・・・???

トルクメニスタンでは 9 月から新学期が始まります。新学期が始まると、夏季休暇中は静かだった大 学に活気が戻り、僕も「さあ、始まったぞ!」という気持ちになるのですが、今年は様子が違いました。

なぜなら、今年はトルクメニスタンで「第5回アジア室内競技・格闘技大会(以下、アジアダ)」が開催 されたからです。

日本ではあまりなじみのない大会かもしれませんが、トルクメニスタンでは このような比較的大きな規模の国際大会が開催されるのは初めてであり、それ こそ「国を挙げて」という表現がぴったりくるくらい準備に力を入れていまし た。アシガバット市内には「アジアダまであと何日何時間何分何秒(何秒!?)」 というカウントダウンの表示がそこら中にありましたし、国営放送でもカウン トダウンの表示がテレビ画面の下に常に映されていました。記憶が確かならば、

500日前くらいからカウントダウンが始まっていたのではないかと思います。

1年前、300日前、100日前など、節目になると「アジアダ〇日前記念イベン ト」が各地で開催されていたようです。アシガバットだけでなく、アハル、バ ルカン、ダショグズ、レバプ、マリの各州のイベントの様子が国営放送で放映 されていた記憶があります(余談ですが、現在僕のアパートではテレビが見ら れなくなってしまい、トルクメニスタンの国営放送が懐かしいです・・・国営 放送もいろいろと面白いので、また機会を改めてお伝えします)。もちろん聖

火リレーもあり、トルクメニスタンらしく馬で全土を移動していました。会場となるオリンピック競技 場の建設はもちろん、アシガバット市内の道路や施設はすべて整備されきれいになりました。きれいに なるのはいいのですが、工事が何の予告もなく始まるので、バスやタクシーが突然、進路変更します。ま あ、このようなことはトルクメニスタンでは日常茶飯事なのであまり驚かなくなりましたが(笑)。アジ アダの歌、アジアダのダンス(体操?)なども創られたようです。

アジアダ開催が近づくにつれ、徐々に準備に拍車がかかるというか、トルクメニスタンの本領が発揮 されるというか、とりあえず「そんなことする?」と思うようなことがだんだん多くなっていきました。

一番驚いたのが、自家用車の運転禁止です。僕が実際に体験したのはアジアダ 1 か月前の日だけでした が、何回かあったようです。基本トルクメニスタンでは白タクを使うのですが、全く車が走っておらず移 動に困りました。そういう日に限って遠くに用事があったりするんですよね…。アザディの先生に「先

(2)

生!今日車が走ってないんですけどどうしてですか!?」と電話で聞 くと、アジアダ1か月前なので車などを使わずに体を動かす日になっ たとおっしゃっていました。つまり、歩けってことです。すごいなト ルクメニスタン…。その日はバスで移動したのですが、いつもは車が 行き交う市内は車が全く走っておらす、逆に新鮮な光景でした。スー パーやデパートでもアジアダ関連グッズが売られるようになったり、

普通の商品にも「アジアダシール」が貼られるようになったり、スー パーのレジ袋もアジアダの公式マークが入っていたりと、どこもかし こもアジアダでした。開催1か月前くらいから国内の風紀を正すため に酒類の販売が禁止されるようになり、市内の交通規制、競技場周辺 の立入制限も始まりました。競技場の近くに行きつけのデパートがあ ったのですが、交通規制などの関係でかなり遠回りをして行かなけれ

ばならず大変でした。トルクメン人は夏休みになると「アワザ」というカスピ海沿いのリゾート地によく 行くのですが、今年はアジアダの選手団に開放するため、トルクメン人はアワザへの立入禁止のお達し まで出たそうです。

さて、前置きが長くなりましたが、この「アジアダ」と大学に何の関係があるかというと、国を挙げて のイベントですので当然学生もその準備や運営のボランティアに駆り出されます。なので、9月中は大学 がほぼ休講状態でした。学生はどんなことをしたかというと、選手団の案内や通訳、競技会場の誘導、競 技会場内のセキュリティのサポート、会場の「サクラ」などだそうです。中には日本人選手団の案内をし た学生もおり、「日本語で話すことができて楽しかった」「ボランティアがいい、大学に行きたくない」と までいう学生までいました。ただ、日本人に会った学生の中には「日本人に日本語で話しかけても無視さ れた」「日本語で話しているのに英語で返された」という学生もおり、とくに後者に関しては「私たちは どうして日本語で話しているのに日本人は英語で話すのか、とても不思議だった」「私たちの日本語はよ くないのか」と強く感じたそうです。まあ、日本人にもいろいろいるってことですね…。ただ、「日本語 で話しかけているのに英語(もしくは他の外国語)で話す日本人」については僕も学生と同意見です。日 本国内でも同様の声を聞きました。彼らの日本語がたどたどしい、自分の日本語が通じるか不安、などと いった理由があるかもしれませんが、彼らもある程度の日本語ならわかるかもという前提で日本語で話 しかけていると思いますし、状況から発話内容を推測することもできるので、是非外国人から日本語で 話しかけられたときは、日本語で対応してほしいなと思いました。

僕にとっては授業もできないし、お酒も買えない し、交通規制もされるし、「早く終わってほしいな ぁ」なんて正直思ったのですが、学生にとっては 色々な経験ができた大会だったようです。「さあア ジアダも終わったから授業開始!」と思ったら、今 度は独立記念日の準備で学生がいなくなりました

…。いつからちゃんとした授業ができるようになる のかなぁと思いながら過ごしています。

(3)

2年生の様子

今学期は3年生と5年生の授業を担当し、1年生と2年生の授業は現地の先生とTTで行っています。

ただ、10月上旬は2年生を担当しているN先生が体調を崩してしまい、その間は代講をしました。

2年生は入学時から N先生がずっと担当されてき たのですが、僕はあまり授業に入ったことがないの で、ちゃんと授業をするのは初めてです。学生数は全 部で14名(男子学生は1名)です。女子学生が多い のでとても落ち着いたクラスで、しかもみんな日本 語が上手!やさしい日本語を使ってはいますが、僕 が話す日本語は大体聞き取ることができますし、日 本語でのやり取りもあまり問題ありませんでした。N 先生に聞くと、日本語だけで話す時間を設けているようで、トルクメン語を使ったら罰金(と言っても少 額で、学用品のお金に充てているそうです)になってしまうんだそうです。こんな優秀なクラスはトルク メニスタンに来て初めてです(笑)。でも、指名した以外の人が答えてしまうとか、僕が質問すると全員 が違うことを一斉に話し始めるとか、一人ひとり発言しないとかというのを見ると、やっぱりトルクメ ン人なんだなとちょっと安心しました(笑)。

授業の中で日本文化についてあまり触れることがなかったということなので、書道体験・お箸体験を しました。書道もお箸も初めてだったので、学生は興味津々。「筆」とか「半紙」の道具類はもちろん、

(上手じゃないですが)僕が筆で書くところや箸を使っているところを興味深く見ていました。書道で は、まず「日本」と書いてみて、そのあとは好きな言葉や漢字

を書いてみるように言いました。「東京」「娘」「家族」「愛」な ど、漢字の教科書やスマートフォンなどで調べながら書いて いる姿が印象的で、漢字の勉強にもなったかなと思います。

唯一の男子学生は「車」「馬」と書いており、トルクメン男子 だなと思いました(現地の先生曰く、トルクメン男性の99%

は車が好きなんだそうです)。中には「私は山田」と書く学生 も。どうしてそれを書いたか聞いてみたいです(笑)。

お箸の体験では、ひまわりの種(トルクメニスタンではひまわりの種 を炒ったものを器用に食べている光景をよく見かけます)を1分間でど れだけつかめるかとか、30 個のひまわりの種を誰が一番早くつかめる かなどのゲームをしながらお箸を使う練習をしました。1分間で 60個 以上という学生もいれば、2個しか取れなかったという学生も。なかな か種をつかめなかった学生が、やっとつかめたときに「先生!」といっ て誇らしそうに知らせてくれ、みんなで拍手するなど、クラスの仲の良 さが垣間見えました。一番面白かったのが、「先生、箸で『ゴミ』をもち ますか?」という質問。突拍子もない質問に思わず「え?」と聞き返してしまったのですが、質問した学 生も「先生、なんでわかんないの?」と困惑気味。他のクラスメイトを交えてよくよく聞いてみると、「先 生、箸で『コメ』をもちますか?」と質問したかったようです。クラスメイトから「ゴミ」と「コメ」の

(4)

意味を説明されると、「先生、すみません!」と顔を真っ赤にしていました。「ゴミ」と「コメ」、まあま あわからない間違いではないから大丈夫です(笑)。と、僕にとって2年生の授業はとても充実した時間 でした。これからも授業をするのが楽しみです!次の週にはN先生も無事復帰され安心しました。

新学期早々アジアダがあり、いろいろ心の準備はしていましたが、やはり出鼻をくじかれた感は拭えま せん(笑)。しかし、これもトルクメニスタン。「あと一年は心穏やかに」という目標をしっかり心に留め て、残り一年を大事に過ごしていきたいです。

【写真1ページ目】 アジアダの公式マーク

(トルクメニスタンのシンボルである馬「アハルテケ」がモチーフ)

公式マスコットキャラクター(トルクメニスタン原産のアラバイ犬)

いずれもアジアダ公式HP(https://ashgabat2017.com/)より ご興味のある方はぜひHPをご覧ください。

【写真2ページ目】 アジアダの公式マークが入ったレジ袋

会場内の様子(観客席にいるのは学生だと思われます)

【写真3ページ目】 2年生の授業の様子

国際交流基金日本語指導助手(トルクメニスタン派遣) 上原龍彦 ご意見、ご感想は azady.uehara★gmail.com まで(★を@に変えてください)

Referensi

Dokumen terkait

やっと中間テストが終わりました。ハロウィンも終わり、気が付いたら 11 月にな っていました。街もだんだんクリスマスムードになってきて 1 年の終わりが見えてきます ね。残り短い 2020年を楽しみましょう。 奉仕委員との取り組み 10 月 13 日の放課後、国際教室にて中高奉仕委員と一緒 に ASAP が販売する巾着袋の糸通しを手伝って頂きまし

1 学習評価の主な改善点 文科省が平成 21 年度に実施した委託調査によ ると,現行の観点別学習評価については,小学校 教師の約 88%が「児童一人一人の学習状況に目 をむけるようになった」と回答している。その一 方で,学習状況の評価資料の収集・分析に負担を 感じるという回答も約 59%の教師が寄せている。 こうした状況を受けて,先の中教審答申では,「簡

トルクメン通信 第 3 号 2015年11月23日 作成 こんにちは。トルクメン通信第3号です。 こちらに来てから約3か月が過ぎようとしています。当初は、テレビがなくてさみしい、インターネットがな くてさみしい、なんて思っていましたが、今はそんなにほしいと思わなくなりました。日本にいたころは、家に

第1章︱日本社会の課題に多角的な方面から挑む オーストラリア留学が研究のきっかけ

各種お知らせ 就職・進学支援課より 4年生は、3月から説明会参加とともに採用選考が始まり忙 しい毎日を過ごしています。7月も半ばを迎え内定を得た学生 も半数近くいますが、多くの方が第1希望を目指して就職活動 を続けており、教員や公務員、大学院を目指す人達も迫る試 験に向けて努力しています。また、3年生も夏休みに10数名 がインターシップを予定しています。

宮崎国際大学 在学生・保護者向けニューズレター MIC通信 学長あいさつ 宮崎国際大学の学生の皆様および保護者の皆様こんにちは。今年の4月に着任いたしました学長の村上 です。これまでのわずか5ヵ月の間に、本学で様々なことに驚かされました。国際教養学部の学生さんたちは、

皆さん、こんにちは。ハノイレター第 1 号を作成してから、大分日が経過してしまいました。昨年 4 月にベ トナムのハノイにある、国際交流基金ベトナム日本文化交流センターの指導助手として勤務している 19 期の 井上貴子です。日本語教育研究科では、池上摩希子教授の指導のもと、高校留学生を対象に研究を行ってき ました。 早くも、ハノイに赴任し 1

1 日本語教育実践研究(5)期末レポート 日本語教育実践研究(5)を通じて学んだこと 0.はじめに 筆者にとってこの3か月は「「状況」から出発する教育実践」の実現を目指しながら「状 況」から出発するとはどういうことか、「+1」になる活動には何が必要か、そして「こと ばを状況から切り離さない」とはどういうことかを理解するための試行錯誤であった。本レ