今日の課題(2)
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5, 2013 コムギの種子休眠性を制御する遺伝子 MFT 遺伝子の発芽抑制機能 コムギは,うどんやパンなど私たちが食べるさまざま な食品の原材料として世界中で広く利用されている作物 である.この作物の生産上の大きな問題点として,穂発 芽による大規模な被害が発生しやすいということが知ら れている(図1).この被害は,収穫時期が梅雨などの
6, 2017 緑藻クラミドモナスの走光性と細胞レンズ効果 藻類の「眼」の赤い色の役割 光合成生物にとって,刻々と変わる光環境のなか,光 の指す方向と強度に応じた行動を取ることは生存のため に必須である.光環境に応じて泳ぎ方を変化させる遊泳 性微細藻類は,この「光行動」の良い研究材料である. なかでも緑藻クラミドモナス(
6, 2015 ることが知られている6.一つはLyn‒Syk‒PLC γの経路 であり,カルシウム反応を調節することで分泌顆粒が細 胞形質膜と融合し細胞外へ放出することを制御してい る.もう一つはFyn‒Gab2‒PI3Kの経路であり,こちら は分泌顆粒の細胞質から細胞形質膜への輸送を制御して いる.しかしながら,脱顆粒反応を調整するさらに下流
7, 2012 476 今日の話題 ミツバチの女王蜂分化を誘導する因子ロイヤラクチンの発見 ミツバチのカースト分化誘導機構の解明 ミツバチは女王蜂と働き蜂からなる階級社会(カース ト)を形成しており,同じ遺伝子型をもつ雌の幼虫のな かでも王台という女王蜂を育てるための部屋で成育した 個体は,働き蜂の分泌するローヤルゼリー (RJ) を摂取
10, 2016 緑茶カテキンセンシング機構とその応用展開 カテキンパワーの引き出し方 生体はさまざまな外部刺激を感知しながら,それらの 刺激に適切に応答することで恒常性を保持している.た とえば,病原細菌やウイルスの侵入はパターン認識受容 体であるToll様受容体などによって感知され,生体を 防御するために必要なサイトカインの産生を誘導する.
11, 2015 キチンオリゴ糖は受容体のサンドイッチ型ダイマー形成を介して植物免疫を活性化する 糖鎖を表と裏から認識するユニークな受容体活性化機構 菌類の細胞壁由来の代表的なMAMP(Microbe-Asso- ciated Molecular Pattern)であるキチンの断片(キチ ンオリゴ糖)は,イネやシロイヌナズナをはじめとする
代償性増殖と酸化ストレス 死細胞が周囲の生細胞の増殖を促進する 生体内で生じた死細胞は速やかに周囲に存在するマク ロファージなどの食細胞により貪食され排除される.こ の過程は生体の恒常性維持にとって非常に重要であり, この過程が障害されると死細胞の残存を引き起こし,炎 症の持続や自己免疫疾患などを引き起こす可能性があ
5, 2012 312 今日の話題 甘味 , 旨味 , 苦味細胞産生の必須因子 Skn-1a 味細胞種の分化機構の一端が明らかに 味覚は食物中の化学物質を感知することで生じる感覚 である.脊椎動物では,口腔内上皮層に分布する味蕾と 呼ばれる感覚器中の味細胞で受容されて生じる化学感覚 を味覚と呼ぶ.味覚には様々な「味」があり,ヒトの感