第1学年○組 国語科学習指導案
指導者 S・A 1 つけたい力
・場面の様子や人物の行動について想像を広げながら,語のまとまりや言葉の響きなどに気をつけ て音読することができる。
2 教材名 おじさんのかさ 3 教材について
(1)教材観
本教材は,学習指導要領第1学年及び第2学年の「C読むこと」の目標「書かれている事柄 の順序や場面の様子などに気付いたり,想像を広げたりしながら読む能力を身に付けさせると ともに,楽しんで読書しようとする態度を育てる。」に基づき,指導事項ア(音読に関する指 導事項)「語のまとまりや言葉の響きなどに気をつけて音読すること」と,指導事項ウ(文学 的な文章の解釈に関する指導事項)「場面の様子について,登場人物の行動を中心に想像を広 げながら読むこと」を受けて設定されている。
入学してから子ども達は,「けんかした山」や「うみへのながいたび」で,場面の様子につ いて,登場人物の行動を中心に想像を広げながら読む学習をし,易しい読み物への興味・関心 を広げてきた。
こうした学習が,第3,4学年の「場面の移り変わりに注意しながら,登場人物の性格や気 持ちの変化,情景などについて,叙述を基に想像して読むこと」につながる。
本教材は,巻末の『ことばのポケット』に学習した経験をさらに広げるための補助教材とし て収録された物である。
「おじさんのかさ」は,おじさんの行動と「雨の歌」の音のリズミカルな表現が,子ども達 を作品の世界にいざなう。子ども達が声を出して,楽しく読み進めることができるので,音読 を大切にした学習を進めていくことができる。リズミカルな表現が多い中で,雨の音の歌は物 語の要であり,軽快に繰り返し,耳に印象的に残る。こうした表現に着目し,動作化したり,
音声化を工夫したりすることで,楽しく読み進める学習活動を展開できる。
また,繰り返しの表現や擬声語,擬態語が効果的に使われ,それを手がかりすることにより,
場面の様子を想像できる。おじさんの気持ちの変化も,行動や独り言の「 」から想像しやす い。
おじさんのかさに対する価値観の変容を通して,物事を多面的にとらえると,より楽しく生 きられることの良さが伝わってくる。価値観の相対化が作品のおもしろさを支えている。
(2)児童の実態
本学級は,男子○名,女子○名,計○名で構成されている。明るく元気で,楽しく学習に取 り組める児童が多い。ただ,能力差が大きい上に個性が強い児童も少なくなく,一斉授業とし て皆で一つの方向を見て学習を進めていくことが難しい。一部の児童の活発な意見で授業が進 んでいくのを止めながらついてこられない児童に対して個別指導をしているような現状であ る。
本教材を指導するに当たり,国語科の学習に対してのアンケート調査を行った。
(調査人数○名)
1 音読することは好きですか。 はい 19名 いいえ 5名 2 上手に音読ができますか。 はい 20名 いいえ 4名
3 読書は好きですか。 はい 23名 いいえ 1名
4 気持ちを考えて発表することが好きですか。はい 19名 いいえ 5名 5 友だちの話を聞くことは好きですか。 はい 22名 いいえ 2名 6 気持ちを紙に書くことは好きですか。 はい 20名 いいえ 4名 7 本を作ってうれしいですか。 はい 22名 いいえ 2名
(けんかした山,はたらくじどう車)
8 たからものはありますか。 はい 20名 いいえ 4名
・宝石など飾り物 ・賞状
・おもちゃなど ・本・家族や友だちやペット
9 たからものをどうしていますか。 (6)汚れないようになるべく使わない。
(8)人には貸さないけど自分でよく使う。
(6)人にも貸すし,よく使う。
<音読>「音読が好きでなく上手に読めない」と答えている児童2名は,大変上手に音読 することができ,授業中も積極的に自信を持って音読している。また,「好きでないけど 上手でない」と答えている3名も正しく読むことができる。「好きだけど上手でない」と 思っている児童2名のうち1名は大変上手であり,残る1名はたどたどしく文字を追って いる状況で,そばに行って促さないと音読をしない。教師から見た音読の力は,「読み方 を工夫しながら上手に音読ができる児童3名」,「正しくはっきりとすらすら音読できる 児童7名」,「概ね正しく音読できる児童9名」,「すらすら読むことができない児童4名」
(自己評価は「好きで上手に読める」と答えている),「文字を追おうとしない児童1名」
である。
<読書>1名以外は,読書は好きだと答えているが,好きでないと答えている児童1名と 同様,「ミッケ」のような本や挿絵を見て楽しんでいる児童が多かった。しかし,「うみ へのながいたび」の学習後,動物の出てくる本を読み,友だちに紹介し,紹介された本を 読む学習活動をした結果,「この本,本当におもしろいよ。だってね…」と言いながら,
本の内容を楽しむ児童が多くなった。
<話す・聞く>活発な児童に任せてしまったり恥ずかしがったりして進んで挙手できない 児童も見られるが,教師の働きかけによっては,自分の考えを喜んでしっかりと話せるよ うになってきている。「発表や友だちの話を聞くことが好きでない」と答えている児童も 他の児童と同様に参加している。
<書く>登場人物の気持ちを想像して書く活動は好きである。好きでないと答えている児 童のうち2名は,確かに自分で考えて書くことができない。
<表現活動>「けんかした山」「はたらくじどう車」で,読み取りをしながら本作りをし たきた。子ども達は,できあがっていくことを喜びながら学習を進めていた。好きでない と答えている児童のうち1名は,自分で考えて書くことができない児童である。
・本教材の「おじさん」のように,たからものを使わないで大切にしている子どもは6名と 少ないが,「たからもの」と思える物を持っている児童は多い。
さらに,本教材を学習するにあたって,レディネステストを行った。
教科書より短い100文字程度のお話を読んでそこに書いてある事柄を問う簡単な物だった が,5問中全問正解は14名であり,10名に誤答が見られた。(4問正解…4名,3問正 解…1名,2問正解…3名,1問正解…2名)
また,「うみへのながいたび」を学習した後に行ったテストでも,全問正解は7名のみ,8 割以上としても15名にとどまる。
両方のテストを通じて,特に7名の児童は,文章を正しく読みとることができないことが 分かった。また,その中の4名は文字に対する興味が低く,なかなか文章を読もうともしなか った。この4名は,正しく音読ができない児童でもある。
(3)指導観
実態にも書いたが,音読も読み取りも能力差が大きいことがわかる。下位の児童は,自信の なさから学習への参加態度も消極的になり,それがまた能力差を広げるという悪循環となって いる。
本教材では,おじさんの行動を楽しく読みながら音読を中心に学習を進めていき,全ての児 童が喜んで参加できるようにしたい。そのために,学習前から音読カードを使って音読練習を し,すらすらと音読ができるようになったという自信を持ってから,授業に参加できるように させたい。
さらに,文章を読む楽しさ(文字から想像を広げる楽しさ)を実感させ,今後の読書の幅を 広げていきたい。
子ども達は読み聞かせが大好きで,読んでもらった本を再度読む児童も多いのに,ほとんど
読み聞かせをしてあげていないことを反省している。ここでは,作者の(佐野洋子)本を含め,
いろいろな本を読み聞かせる機会を持ち,本の楽しさを感じさせてから教材の学習に入りたい と思う。
仮説1
文章全体のあらましをとらえ,課題を持つことができれば,主体的に読むことがで きるだろう。
①学習前から「音読カード」を使って音読の練習をさせ,話のあらすじをつかませてお いてから学習に入る。
②初発の感想から「おじさんの行動のおもしろさ」「雨の歌のおもしろさ」を話し合う なかで,おじさんの気持ちの変化(あらまし)をとらえる。
・最初の「うっとり」と最後の「うっとり」の違いを考えさせる。
③学習の最後に音読劇をし録音することを伝え,やる気を持たせる。
<文章の姿>
仮説2
文章の読み取り方の基礎,基本が身につけば,意欲的に楽しく読むことができるだ ろう。
①語のまとまりに気をつけ,登場人物の気持ちを反映させながら音読をする。
・動作化を取り入れて登場人物の気持ちを考えさせ,音読に生かす。
②繰り返しの表現や擬声語,擬態語から場面の様子を,おじさんの行動や独り言から気 持ちを想像しながら読む。
仮説3
読み取ったことを表現していく場を工夫すれば,意欲的に読むことができるだろう。
①学習のまとめとして,みんなで「おじさんのかさ」の音読劇をし録音する。
②「おじさんのかさ」の学習後,各自,本を一冊選び音読の練習をして友だちやおうち の人に聞いてもらう。
4 教材の目標
関心・意欲・態度 ○登場人物の気持ちを想像しながら楽しく音読をしようとする。
○読書を楽しみ,友だちやおうちの人に読んで聞かせようとする。
読む ○場面の様子や人物の行動について想像を広げながら,語のまとまりや言 葉の響きなどについて考えながら音読することができる。
伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項
○気持ちを表す語句や擬声語,擬態語について考えることができる。
おじさんのかささのようこ
とてもりっぱなかさ
くろくてほそくて
ぴかぴかひかった
つえのよう
かさがぬれる
からです。
うっとり
「ほんとかなあ
。」
雨がふったらポンポロロン
雨がふったらピッチャンチャン
とうとうおじさんは,かさをひ
らいてしまいました。
「ほんとだ、ほんとだ
。」
ぶるんぶるん
ピュルピュル
うっとり
5 指導計画(8時間扱い)
過程 育てたい力 学習活動(◆評価方法,評価規準) 形態
見 ・初発の感想を書き,あらましを
出 つかむ。 おもったことをはなしあおう。
す ・学習の見通しをもつ。
(1) ○初発の感想を書く。(仮説1) 個
○書いたことを話し合い,あらましをつかむ。 一斉 2つの「うっとり」について違いを考える。
○学習の見通しをもつ。(最後に音読劇をして 一斉 録音する。各自,本を選び音読を発表する。)
◆感想を書き,発表することができたか。(ノ
<読みの課題> ートの点検,発表)
おじさんのきもちをかんがえながら,おんどくげきをしよう。
・おじさんのかさの特徴を読み取
考 る。(サイドラインを引く。) おじさんは,かさをどれぐらいだいじにして え ・その時々のおじさんの行動から, いるのでしょう。
る かさをだいじにするおじさんの
(4) 気持ちを考える。 ○おじさんのかさの特徴を読み取る。 個→一斉
○その時々のおじさんの行動から,かさをだい 個→一斉
○とらえさせたい気持ち じにするおじさんの気持ちを考える。
○おじさんの気持ちを考えながら,音読をする。 個→一斉
私の宝物のかさ,いつも一緒に (仮説2)
いたい。絶対に汚したくない。 ◆吹き出しにおじさんの,かさを大事に思う気 持ちを書き,工夫しながら音読することがで
・おじさんの気持ちを考えながら きたか。 (観察)
音読を工夫する。
本
時 ・工夫しながら,「雨の歌」を音
3 読する。 おじさんは,どうして,かさをひらいてしま
/ ・「ほんとかなあ。」とかさを開い ったのでしょう。
8 てしまうおじさんの気持ちを想
像しながら動作化する。 ○うっとりするおじさんの気持ちを考える。 一斉
○とうとう,かさをひらいてしまった理由につ 一斉
○とらえさせたい気持ち いて確認する。
○「雨がふったらポンポロロン,雨がふったら 一斉 何だか楽しそうだなあ。楽しい ピッチャンチャン。」の音読の仕方を話し合 歌だなあ。ほんとにかさをさす い練習する。(男の子と女の子)(仮説2)
と楽しいのかなあ。さしてみよ ○「ほんとかなあ。」と言いながらかさをひら 個→一斉 うかなあ。 くおじさんの気持ちを考え,動作化をしなが
ら音読をする。 (仮説2)
◆「雨の歌」の音読の仕方を考えて,楽しく音 読することができたか。(観察)
◆「ほんとかなあ。」とかさをひらいてしまう おじさんの気持ちを想像して書くことができ たか。(ノート点検)
・嬉しそうなおじさんの気持ちを
想像しながら,楽しく音読する。 雨の中で,かさをさしてあそぶおじさんにな っておんどくしよう。
○とらえさせたい気持ち
○「ぶるんぶるん」,「ピュルピュル」の音読の 一斉 ほんとに楽しいじゃないかあ。 仕方を動作化をしながら考え練習する。(仮説2)
雨とかさは,いろいろな音がし ○音読の練習をし,班の中や全体の前で発表す 個→班
て本当に楽しいなあ。 る。 (仮説2) →一斉
○遊んでいるときのおじさんの気持ちを書く。 個
◆嬉しそうなおじさんの気持ちを想像し,楽し く音読することができたか。(ノートの点検,
観察)
・ぬれたかさを見てうっとりして
いるおじさんの気持ちを想像し うっとりしているおじさんになっておんどく ながら音読する。 しよう。
・最後の感想を書き,発表する。
○最初の「うっとり」との違いを考えながら, 個→一斉
○とらえさせたい気持ち 「うっとりしている」おじさんの気持ちを考 えて書き,話し合う。
かさは雨の中で活躍するとさら ○おじさんの気持ちを表すように音読を工夫す 個→一斉 にかっこよくなるんだなあ。ぬ る。
れるとよけいにかっこいいなあ。 ○おじさんについてどう思うか最後の感想を書 個→一斉 き,発表する。
◆「うっとりしている」おじさんの気持ちをと らえ,その気持ちを表すように音読すること ができたか。(ノートの点検・観察)
◆学習後の感想を書くことができたか。(ノー トの点検)
深 ・それぞれの音読の仕方を工夫し
め ながら(想像を広げて)楽しく みんなで,おんどくげきをしよう。
る 音読をする。
○地の文,おじさん,男の子,女の子,おくさ グルー
(1) んの役に分かれて,音読の練習をする。 プ
○みんなで音読劇をし,録音する。(仮説3) 一斉
◆楽しくはっきりと音読することができたか。
(発表)
ま (読書タイム・読書の時間・家庭
と 学習でも行う。) すきな本をじょうずによんで,みんなにきい め ・本を読み,好きな本を選び音読 てもらおう。
あ の練習をする。
げ ○本を探して読み,好きな本を1冊選ぶ。 個
る ○各自で,音読の練習をする。(仮説3) 個
(2) ○友だちやおうちの人に聞いてもらう。 個
◆最後まで一人で読み,音読練習をしはっきり とした声で音読することできたか。(発表)
6 本時の指導(3/8)
(1)目標
関心・意欲・態度 ○「雨の歌」を工夫しながら楽しく読もうとすることができる。
読む ○「雨の歌」の歌い方を考え,工夫して音読する。
○「ほんとかなあ。」と,かさを開いてしまうおじさんの気持ちを想像す ることができる。
伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項
○気持ちを表す語句や擬声語について考えることができる。
(2)展開
時配 学習活動 教師のかかわり 資料
(
・支援,指導☆評価◆評価方法・規準)
1 1 本時のめあてを確認する。 ・前時までの学習を掲示しておく。 前時ま での掲 おじさんは,どうして,かさをひらいてしまったのでしょう。 示物 4 2 音読をする。(一人読み,指 ・課題について考えながら音読をするように促
名読み) す。
3 3 うっとりするおじさんの気持 ちを考える。
おじさんは,どんなことを思 いながらうっとりしているのか な。
・本当に素敵なかさだ。絶対に汚 さないぞ。
7 4 おじさんが,かさをひらいて ・「とうとう,ひらいてしまいました。」の文か しまった理由を確認する。 ら,信じられない出来事がおきたということを
①「とうとう~しまいました」 とらえさせる。
と「 か さをひらきま した。」 ・「かさをひらきました。」との意味の違いを考 とどう違うでしょう。 えさせる。
・絶対に開かなかったのに,信 じられないことがおきた。
②どうして,おじさんは,かさ ・「ポンポロロン」「ピッチャンチャン」とは何 をひらいてしまったのでしょ かを考えさせる。
う。 ☆気持ちを表す語句(とうとう~しまいました)
・男の子と女の子がたのしそうに や擬声語(「ポンポロロン」「ピッチャンチャ 歌っていたから「ほんとかなあ。」 ン」について考えることができているか。(伝)
と思って確かめたくなった。 ◆友だちと話し合ったり発表したり,音読の練習
・楽しそうだからつられた。 したりしているか。(観察)
12 5 「雨の歌」は,どんな歌なの ・机間指導をしながら,「ポンポロロン」と「ピ か話し合い,音読の仕方を考え ッチャンチャン」が,「雨がかさにあたる」の 楽しんで読む。 と「水たまりではねる」のとどちらかを考えさ
◎おじさんがつられてしまうほ せる。
ど楽しい「雨の歌」は,どんな
歌だったのかな。 ・一人一人練習し,隣の友だちにも聞かせるよう
・ポンポロロンは,かさに雨がぶ 促す。
つかってはずむ感じだよ。 ☆「雨の歌」を工夫しながら楽しく読もうとする
・ピッチャンチャンは長靴で水た ことができているか。(関・意・態) かさ まりに入った音だよ。 ◆声に出して読んでいるか。
・机間指導をしながら,読み方を指導する。 ワーク
5 6 雨の歌を聞いたおじさんの行 シート
動を動作化する。
5 7 「ほんとかなあ。」とかさを ・雨の歌を聞いて楽しくなったおじさんの気持ち 開くおじさんの気持ちを想像し を板書で確認させる。(つられて。立ち上がる)
て吹き出しに書く。 ☆「ほんとかなあ。」とかさを開いてしまうおじ かさをひらくとき,おじさん さんの気持ちを想像することができているか。
はどんな気持ちだったのかな。 ◆さしてみたくなったおじさんの気持ちを想像し
「 ほん と かなあ 。」 につなげ て てワークシートに書くことができているか。(読 詳しく書いて下さい。 む)
・楽しい歌だなあ。ほんとにかさ ・「ほんとかなあ。」とは,何を疑っているのか をさすと楽しいのかなあ。 を確認する。
・さしてみようかなあ。
5 8 吹き出しに書いたことを発表 する。
2 9 地の文,男の子と女の子,お じさんに分かれて音読をする。
1 10 次時の予告をする。
<ワークシート>
おじさんのかささのようこ
おじさんは、どうして,とうとうかさをひらいてしまったのでしょう。
おじさんは、うっとりします。あんしんして、また、うっとりしました。
「雨がふったらポンポロロン
雨がふったらピッチャンチャン。」
おじさんは立ち上がっていいました。
「ほんとかなあ。
なんかあの子たちたのしそうだなたいせつなかさだけど,ひらいてみようかな。かさをさしたらたのしいのかな。
とうとうおじさんは、かさをひらいてしまいました。
( 3
) 板 書 計 画
お じ さ ん の か さ
さ の よ う こ
お じ さ ん は
、 ど う し て
、 と う と う か さ を ひ ら い て し ま っ た の で し ょ う
。 お
じ さ ん は
, う っ と り し ま す
。
ほ ん と う に り っ ぱ だ な あ
。 ぜ っ た い に よ ご さ な い ぞ
。 ぜ っ た い に ひ ら か な い ぞ
。 お
じ さ ん は
、 立 ち 上 が っ て い い ま し た
。
「 ほ ん と か な あ
。 た の し い う た だ な あ
。 ほ ん と う に か さ を さ す と あ ん な 音 が す る の か な あ
。 さ し て み よ う か な あ
。
と う と う お じ さ ん は
、 か さ を ひ ら い て し ま い ま
し
た
。
ぜ っ た い に ひ ら く こ と は な い と き め て い た の に
、 ひ ら い て し ま っ た
。 し ん じ ら れ な い こ と が お き た
。
雨 が か さ に ぶ つ か る
→ は ず む
。
「 雨 が ふ っ た ら ポ ン ポ ロ ロ ン
、
水 た ま り に は い っ て
、 は ね る
。