筑波大学 柘植 雅義教授によると、 ※NHK オンライン HP より
「国の調査では、100 人中 6~7 人という割合で発達障害の可能性がある 子どもたちがいることが分かっていますが、その 6~7 人に当てはまらな かった児童は、発達障害の可能性がないのかといえば、そうではありま せん。人間関係の作り方や関わり方など、多かれ少なかれそういう可能 性を持っていると思います。発達障害は、稀な障害ではなく、誰にでも 起こりえるもの、という認識を持てば、おのずと障害について関心がで てくるのではないでしょうか。
通常の学級のなかでもできることはたくさんありますし、『通級による 指導』と『特別支援学級』という仕組みもあります。障害のある子ども たちが望む教育を受けられるようにするためには、こうした多様な仕組 みをバランスよく使っていくことが理想。多様なニーズのお子さんに多 様な仕組みで応える、その体制を作り上げることが必要だと思います。」 との話でした。
西原小には、通級による指導を行う「にしばる 教室」と、特別支援学級「たんぽぽ学級」があり、
43人の子どもたちが自分に合った学びの場を 利用しています。これは、西原小児童全体の 約6パーセントに当たります。
「障害のある子の困り感をヒントにしたら、皆が分かりやすくなった。
発達障害の子どもの教育に本格的に取り組むと、教育全体の底上げにな るのではないかしょうか。」と柘植教授は言います。
西原小も学校の研究テーマとして特別支援教育に取り組んでいます。
お子さんの発達など気になることがある時は、いつでもお気軽に特別支援教 育コーディネーターに、ご相談ください。
NHK では、11 月より、「発達障害って何だろう」ということを伝えるキャ ンペーンを展開しています。様々な番組やインターネットなどで、発達障 害の情報が伝えられるので、ご覧になった方もいらっしゃると思います。
「発達障害」とは何でしょうか? “見えにくい障害” とも言われる発達 障害。人知れず “生きづらさ” を抱えている人も多くいます。
発達障害とは、生まれつきの脳機能の発達のアンバランスさ・凸凹(でこ ぼこ)によって、社会生活に困難が発生する障害のことです。人間誰しも、
得意なことや不得意なことがあり、好き嫌いや価値観の違いはあるもので す。けれど、その中でも発達障害のある人は、得意なこと不得意なことの差 が非常に大きかったり、他の多くの人と比べて違った物事の感じ方や考え 方をしてしまったりするのが多いため、生活に支障をきたしやすいのです。
でも、周囲の理解と適切な配慮、ちょっとした環境の調整があれば、生 きづらさを軽減することもできます。得意なことや個性を生かして様々 な業界で活躍している人もいます。
NHK では、様々な困りごとを抱える人た ちの普通を知る 2 分のアニメシリーズ も流れています。それによると、普通は 人の数だけあるのだそうです。
一度、お子さんと一緒にご覧になって はいかがでしょうか。
多様な仕組みをバランスよく使い、子どもに合った教育を
平成 30 年 11 月 30 日発刊
西原小学校 特別支援教育だより
「普通」は人の数だけあるそうです
交流学級に行く時間も一人ひと り違います。個に応じた教育活 動ができるのが大きな特徴で す。たんぽぽ学級で自分らしさ を発揮し、ぐんぐん力を伸ばし ています。
Q どうしてあの子はたんぽぽ学級にいるの?
理由は一人一人ちがいます。みんなも、勉強や運動、身の回りのことなど、苦手なこ とや困っていることがありますね。たんぽぽ学級の友達は、それらが減るように、少な い人数で勉強をしているのです。今年度は、1年生から6年生合わせて25人の友達が 6人の先生と、たんぽぽ学級で学習しています。
Q たんぽぽ学級ではどんなことをしているの?
一人一人内容は違って、自分に合ったペースで、自分に合った学習をしています。
机の上での勉強だけではなく、将来何でも一人でできるように、料理や買い物、バスの 乗り方などの体験学習(生活単元学習)も多く入れ、学んだ力を活用できるようにし ています。緑化活動や朝のボランティアも頑張っ
ています。
Q たんぽぽ学級でどんな一日を過ごしているの?
これも、一人一人違います。たとえば、ある子は こんな一日を過ごしています。
1、 生活単元学習または自立活動 2、 日常生活の指導
3、算数
4、国語
給食(交流学級で)・掃除 5、音楽(交流学級で)
6、体育(交流学級で)
Q あの子、だれかな?「通級駐車場」は誰が使っているの?
Q にしばる教室に何人通級しているの?
西原小の中で通級している人と他の学校から通級してい る人、合わせて11月現在で18人です。年に 5 回、通級児 童の入退級があります。通級の先生との 1 対 1 や子ども同士 のペアでの学習があり、通級教室で週に数時間、自立活動と いう内容の勉強をしています。
Q にしばる教室でどんな勉強をしているの?
通級教室は、自分の得意なところを伸ばし、苦手なところ を頑張るところです。にしばる教室では、特に、気持ちを言 葉で上手に表現することや、落ち着いた気持ちで取り組むこ と、さらに、自分が難しいと思うことや苦手なことを解決し ながら自信をつけていくことを学んでいます。
にしばる 教 室
きょうしつ( 通 級
つうきゅうきょうしつ教 室 ) たんぽぽ 学 級
がっきゅう特別支援教育は、子どもの可能性を最大限に伸ばすことを目指しています。
にしばる教室やたんぽぽ学級で学習するためには、教育委員会の開催する就学支 援委員会で認定される必要がありますので、コーディネーターにご相談ください。
おうちのひとと、
いっしょにみてね!
にしばる教室には、西原小だけでな く、近くにある小学校からも通級に通 ってくる友達がいます。他校の保護者 の方が送迎するために、給食門近くに 通級駐車場を作っています。
通級教室は東校舎2階(図工室隣)にあり、駐車場からす ぐ入れるように、通級用の玄関や靴箱を設置しています。