豊橋技術科学大学グローバル工学教育推進機構
ペナンだより
(第 8 号 平成 27 年 6 月 30 日)
Toyohashi University of Technology
National Institute of Technology
Nagaoka University of Technology
※ 主要活動報告
◆ 6月1日(月)、高専機構本部から上月理事、松本国際交流副センター長、古旗学務係長が TUTペナン校を視察し、情報交換を行う。その後、在ペナン日本国総領事館へ表敬訪問。
野田総領事が対応し、我が国の高等教育の現状と高専の海外輸出について懇談する。そ の後、高専教員のグローバルFD活動で実務訓練(英語による講義)をしているPOLITEKNIK SEBERANG PERAI(PSP)へ移動する。Dr. HJ. Zulikifli bin Ariffin学長以下、副学長、
各学科長総勢10名から歓迎を受ける。意見交換では、主にPSPと高専機構との交流事業や 高専教員の研修(特にファイナルプロジェクトの支援)などについて話し合い、終了後、
主に電気系と機械系の施設・設備・機材関係の見学を行った。
午後からは東レ(株)マレーシアを訪問。吉村裕司社長と村山翔課長で対応をしていただ く。高専学生のインターンシップ及びシャアラムのマラ工科大学(UiTM)で開催予定の 三機関連携事業・ISTS2015について情報交換を行う。吉村社長からISTS2015に関連し、
マレーシア日本人商工会議所(JACTIM)の久野幹太事務局長を紹介してくださった。
SONY EMCS(株)マレーシアを訪問。永井茂雄社長、大塚茂樹工場長、平出佳治IT部門課 長、松枝政頼人事課長等(5名)と高専機構との協力関係およびISTS2015への参加依頼な どをお願いした。
PSP:Ariffin 学長(中央)等との記念写真 東レ(株)吉村社長(中央)と記念写真
6月3日(水)〜5日(金)、高専機構本部の松本国際交流副センター長、古旗学務係長と共 にバンコックへ出張。訪問先は泰日工業大学、タイ教育省(OVEC)、テクニカルカレッ ジ(Chonburi)、キングモンクット大学・ラカバン校(KMITL)、タマサート大学である。
各大学では学長あるいは副学長(国際交流担当)、学部長など関係幹部教職員と意見交 換、主に高専学生のインターンシップ事業(3ヶ月)とISTS2015協力依頼、国際交流事業 に関すること、及び学内見学を行った。また意見交換の場では、3機関連携事業のパンフ
レット、TUTペナン校におけるグローバル展開、大学概要などについての資料を手渡して 説明を行った。
KMITL: Supan副学長(中央)等と記念写真 於、Technical College(Chonburi)
中央はタイ教育省のChinvaroj部長
◆ 6 月 17 日(水)〜18 日(金)、クアランプール(KL)へ出張。Malaysia Japan Higher Education Program(MJHEP)を訪問し、HAJI ABBA’AIN BIN JAFFAR 学部長(明石高 専から長岡技科大へ編入し学位を取得)と日本人教員 5 名とで、三機関連携事業、TUT ペナン校での業務、グローバル展開などについて懇談を行う。懇談後、21 日の学校 説明会(本学から若原教授とタン特任助教が参加)や MJHEP から各大学への進路状況 などについて話を聞く。学生は単位を多く認めてくれる私学へ流れる傾向にあるが、
本学を希望する学生は目的意識を持ち優秀な成績を上げているとのことであった。
昼食後、MJHEP の永川先生(化学担当)と共に在マレーシア日本大使館を訪問し、黒 沼一郎一等書記官(文科省派遣)と情報交換を行う。黒沼一等書記官へは TUT ペナン 校の現状と各種プログラムの進捗状況、今後の実施計画について説明し、ISTS2015 開会式(8 月 4 日)への参加依頼をする。当日は ASEAN 外相会議のため出席が困難で あるとの返事であった。また、3 者でマレーシアの高等教育機関が抱えている諸問題 や日本の援助などについて話しあった。
◆ 6 月 18 日(木)、*マレーシア日本人商工会議所(JACTIM)を訪問し、久野幹太事務 局長と面談。久野氏へは三機関連携と TUT ペナン校の概要を説明した後、技大生と高 専生の KL 周辺での実務訓練の可能性と協力依頼を行う。これまで各大学から頼まれ て JACTIM から企業へお願いしたが、大部分が上手く機能していなく、企業幹部と大 学教員との強い結びつきがあるところは成功しているとのことであった。
ISTS2015 の日本側(企業)からの基調講演について久野氏に依頼をする。
*マレーシア日本人商工会議所(JACTIM)は、1983年に設立され日系企業の利益擁 護及び会員相互の親睦を図りつつ、貿易、商業、産業及び投資活動等を通じ、日 本とマレーシアの経済発展を促進することを目的にしています。また、JACTIMの 下には、全会員参加によるJACTIM FOUNDATION(商工会議所基金)を設立し、マ レーシアの経済面のみならず、文化・社会・教育等の分野に対する貢献活動を行 い、日マ相互理解の促進による友好親善関係の強化を図っており、会員数は600 名弱で推移をしています。
組織としては、第1工業部会、第 2 工業部会、第 3 工業部会、貿易部会、金融部 会、建設部会、流通サービス部会を持ち、地域部会としてペナン(含、ケダ州)
地域部会、ジョホール地域部会、ペラ地域部会、マラッカ(含、ムアール)部会 を擁し、現在の会長にはマレーシアパナソニック代表の岡本敏郎社長が就任して います。 [出典:JACTIM ホームページより(一部抜粋)]
◆ 6月23日(火)、若原教授、Lim准教授、Angeline氏で学生の実務訓練(2ヶ月と6ヶ月)
の依頼を行うため多国籍企業3社を訪問。Keysight Technologies:人事課長のTeoh Ewe Beng氏とマネージャーのCheah Kar In氏が対応。TUTの概要と実務訓練などについて 説明した後、VISA取得、訓練のレベル、教員との共同研究について意見交換を行った。
Keysightからは現在実施している10 週間のInternship Programの紹介があり、神戸 工場の日本人スタッフ(吉良氏)を紹介される。
工場内を案内されて驚いたのは、社員に対する食堂を始めとする福利厚生施設が十二 分に完備され、外資系企業の持つ経営哲学に準拠しているのか、工場内環境も美しく 整備されており大変素晴しい状況となっていた。
Keysight玄関での記念撮影 社員食堂と福利厚生施設の一部
工場内の環境 カフェテリアと思索室
引き続き、ISO TECHNOLOGY と OSRAM Opto Semiconductors へ訪問。ISO TECHNOLOGY の対 応者は工場長の Lim Guat Li 氏ら 2 名であり、懇談は Keysight Technologies と同様で あるが、学生の能力とか企業への貢献などの質問があり、2 ヶ月以上のインターンシッ プが望ましいとのことであった。
OSRAM Opto Semiconductors では、R&I Director の Dr. David Lacey 氏、人事採用グル ー プ の Nurfathin Mohd Nooor 氏 (Executive) 、 Suzalina Binti Chu Abu Bakar 氏 (Manager)ら 4 名が対応をしてくださった。今回、依頼をした 6 ヶ月のインターンシップ に関しては、種々質問はあったものの前向きな回答が得られ、素晴らしい提案であると Dr. Lacey 氏から云われ、今後、候補企業の一つとすることとした。
6月 24 日(水)、Stephen Yeap 氏が来校。Lim 准教授と一緒に Disted College と本学 との進捗状況について、及び高専生の英語研修について話し合う。高専生の英語研修(対 象は3年生の学生)の具体化に向けて、Yeap 氏、Disted College から 副学長の Dr. Liew 氏と担当教員 2 名、Lim 准教授、京兼で意見交換を行い、Disted College から台湾や韓 国学生に対する研修プログラムに準拠した具体案を出していただくこととなった。
6月25日(木)、IGNITE2016にかかるTUT&USM Teleconference Meetingに出席するため、
Lim准教授、Angeline氏、京兼で USM Engineering Campus (Prof. Dr. Hanafi学部長) 材 料系教室を訪問。議題は、Venue for IGNITE2016, Program Schedule, USM Organizing Committee, Conference Scopes Othersに関することであり、各項目について了解を得た。
終了後はLocal Staff Meeting に出席し、午前中に決まった事項の報告を行った。
6月29日(月)、一時帰国時に高専機構主催(於、学術総合センター大会議室)の全国高 専校長・部長会議へ出席。会議は小畑理事長の挨拶、文科省からは北山専門教育課長、
山路補佐から高専の状況を踏まえた挨拶の後、上月理事、紀理事、前田事務局長の報告 があった。休憩を挟んで、5ブロック内で活発な議論が行われている検討課題及び今後の 展望に関する報告、全体会議が行われた。
当該会議の場を借りてTUTペナン校の紹介、グローバルFD活動、高専生のインターンシッ プと英語研修などの可能性について報告をした。
編集後記
6 月は訪問者と出張の多い月であった。タイ・バンコックの訪問先は、泰日工業大学、
タイ教育省(OVEC)、テクニカルカレッジ(Chonburi)、キングモンクット大学・ラカバ ン校(KMITL)、タマサート大学であり、いずれの大学でも 3 機関連携事業のパンフレッ
ト、TUT ペナン校におけるグローバル展開、大学概要などの資料を手渡し、説明を行った。
クアランプルール(KL)は MJHEP、在マレーシア日本大使館、マレーシア日本人商工会 議所(JACTIM)を訪問した。MJHEP では各大学(日本)への進路状況について、在マレー シア日本大使館と JACTIM においては、主に三機関連携事業である ISTS2015 及びペナン校 についての情報交換を行った。今回訪問をした各大学や機関とも TUT ペナン校で実施して いる諸活動について認識をしてもらう良い機会となった。
京兼 純(国際教育センター特任教授)
マレーシア教育拠点(ペナン校)
Senior Director of Global Education, TUT-Penang 3 Cantonment Road, 10350 Penang, Malaysia Phone: +60-4-226-6242
E-mail: [email protected] http://www.tut.ac.jp/