第2学年1組 生活科学習指導案
1 単元名 自分 はっけん 2 単元について
(1)単元観
本単元は,学習指導要領の内容(9)「自分自身の成長を振り返り,多くの人々の支えによ り自分が大きくなったこと,自分でできるようになったこと,役割が増えたことなどが分かり,
これまでの生活や成長を支えてくれた人々に感謝の気持ちをもつとともに,これからの成長へ の願いをもって,意欲的に生活することができるようにする。」に基づいて設定したものであ る。
そこで本単元では,生まれてから現在の自分がどれくらい大きくなったのかを振り返り,成 長のアルバムを作成する。また,自分でできるようになったことを発見し,発表会をすること で,成長を支えてくれた家族,先生などに感謝の気持ちを表すことをねらいとしている。
(2)児童の実態
本学級の児童は男子14名,女子15名,29名の学級である。
2年生になって「わたしの町はっけん」で自分たちの住んでいる町を探検し,「七小の七不 思議」として学校の周りのひみつを発表するという活動をしてきている。
調査日 12月1日 (男子15名,女子16名,計31名)
調査内容 調査結果
○小学校に入学してからできるように ・算数 4名
なことは何ですか。(複数回答) ・かけ算九九 1名
・たし算,ひき算 1名
・筆算 1名
・漢字 2名
・勉強 2名
・ドッジボール 15名
・サッカー 1名
・鉄棒 前回り 2名
逆上がり 5名
空中逆上がり 2名
・縄跳び 2名
・うんてい 1名
・体育 1名
・マラソン 2名
・一輪車 1名
・ジャングルジム 1名
・部屋の片付け 1名
・買い物 1名
・友だちがいっぱいできた 2名
・特になし 2名
○小さい頃の話を聞いたことがありま ・ある 23名
すか。 ・ない 8名
○ある人は誰から聞きましたか。 ・お母さん 19名
(複数回答) ・お父さん 12名
・おじいさん 8名
・おばあさん 8名
・おばさん 1名
・いとこ 1名
・幼稚園の先生 2名
生活科の学習は,学校外へ出て活動したり,自然のことについて学習したりすることが多い ので,好きだと感じている児童が29名もいた。嫌いだと答えた児童は「発表が嫌だ。」「意味 がないから。」の2名だった。
上記の結果から,小学校に入学してからできるようになったことは,学習や運動面だけでな く,生活面でもあると感じている児童が多い。また,友だちができたことを喜んでいる児童も いる。しかし,自分のことを振り返ることができずに,できたという達成感を感じることがで きない児童もいた。
小さい頃の話については,ほとんどの児童が家族や親族に聞いていることがわかった。聞い た内容については,名前の由来や生まれたときの様子,小さいときのエピソードなどで,それ を聞いた時は,「そうだったんだ。」「赤ちゃんの時こんなことしてたんだ。」などの驚きと,「嬉 しい。」「名前をみんなで一生懸命につけてくれたんだ。」などの喜びを感じている。小さい頃 の話を聞いたことがない児童もいることがわかる。
(3)指導観
上記の結果より,小さい頃のことを家族にインタビューしたり,写真を見たり,小さい頃に 使っていたものを見たりして,自分の成長を振り返り,成長のアルバムを作成していきたい。
また,保護者に手紙を書いてもらい,ここまで成長できたのは周りの人に支えられてきたこと に気づけるように支援していきたい。
自分ができるようになったことを振り返り,できるようになったことの発表会を全員で行う ことで,できるようになったことがたくさんあることに気づかせたい。また,お世話になった 人たちを招待し,感謝の気持ちを表せるように支援していきたい。
3 単元の目標
・これまでの自分の成長を肯定的にとらえ,進んで自分の好きなことや得意なことを見つけよ
うとする。 (生活への関心・意欲・態度)
・自分の成長を振り返るための資料を集めたり,実際に人に聞いたりしながら,自分の成長を 実感するとともに,身近な人と自分の成長を伝え合うことができる。
(活動や体験についての思考・表現)
・自分の良さや可能性に気付き,新たな目標をもつことができるとともに,これまでの自分の 成長を支えてくれた人の存在にも気付くことができる。
(身近な環境や自分についての気付き)
4 指導計画(28時間扱い)
小 単 元 名 時 配 主 な 学 習 活 動 評 価 規 準
は っ け ん 1 ・ 入 学 し て か ら 2 年 間 で で き ・ 自 分 自 身 の 成 長 に 関 心 を も ち , 自 分 の よ い る よ う に な っ た こ と は 何 か 自 分 の 成 長 を 振 り 返 ろ う と し と こ ろ を 話 し 合 う 。 て い る 。( 関 心 ・ 意 欲 ・ 態 度 )
・ 学 校 と 家 で で き る よ う に な [ 発 言 ・ つ ぶ や き ]
っ た こ と を カ ー ド に 書 く 。 ・ で き る よ う に な っ た こ と を 考 え 表 現 す る こ と が で き る 。
( 思 考 ・ 表 現 )[ カ ー ド ]
・ 2 年 間 の 生 活 を 振 り 返 り , 自 分 の で き る よ う に な っ た こ と に 気 づ く こ と が で き る 。
( 気 付 き )[ 発 言 ・ カ ー ド ] 1 ・ 友 達 の よ い と こ ろ や が ん ば ・ 自 分 の で き る よ う に な っ た こ
っ た こ と を 見 つ け , カ ー ド と や 友 達 の 良 さ に 気 付 く こ と に 書 く 。 が で き る 。( 気 付 き )
[ カ ー ド ・ 発 言 ・ つ ぶ や き ] 1 ・ カ ー ド を も と に 友 達 の す て ・ 自 分 が 見 つ け た 友 達 の 良 さ を
き を 教 え 合 う 。 直 接 友 達 に 伝 え る こ と が で き る 。( 思 考 ・ 表 現 )
[ 行 動 ・ つ ぶ や き ]
自 分 の こ と 1 ・ 家 の 人 か ら の 手 紙 を 読 ん で , ・ 保 護 者 か ら の 手 紙 や 家 族 と の を も っ と 知 本 時 感 想 を 発 表 し 合 う 。 対 話 か ら , 小 さ か っ た 頃 の 自 り た い な ・ 小 さ か っ た 頃 の 自 分 に 興 味 分 に 興 味 を も ち , 自 分 に つ い
を も ち , さ ら に 詳 し く 知 る て 知 ろ う と し て い る 。 た め に , 家 の 人 に イ ン タ ビ ( 関 心 ・ 意 欲 ・ 態 度 ) ュ ー を す る 計 画 を 立 て る 。 [ 行 動 ・ つ ぶ や き ・ 発 言 ] 1 ・ イ ン タ ビ ュ ー し て わ か っ た ・ イ ン タ ビ ュ ー し て き た こ と を
こ と を カ ー ド に 書 く 。 表 現 す る こ と が で き る 。
( 思 考 ・ 表 現 )[ カ ー ド ]
自 分 は っ け 1 ・ わ か っ て き た 自 分 の こ と を ・ 自 分 の 成 長 を 振 り 返 り , 自 分 ん ブ ッ ク が ど ん な 方 法 で ま と め る か 計 の 考 え た 方 法 で ま と め よ う と
で き た 画 を 立 て る 。 し て い る 。
( 関 心 ・ 意 欲 ・ 態 度 )
[ 発 言 ・ つ ぶ や き ]
6 ・「 自 分 は っ け ん ブ ッ ク 」 に ・ 自 分 が 大 き く な っ た こ と , 自 ま と め る 。 分 で で き る よ う に な っ た こ と ,
役 割 が 増 え た こ と な ど に 気 付 く こ と が で き る 。( 気 付 き )
[ カ ー ド ・ つ ぶ や き ]
1 ・「 自 分 は っ け ん ブ ッ ク 」 を ・ た く さ ん の 人 に 支 え ら れ て 成 友 達 同 士 見 せ 合 い , 交 流 す 長 し て き た こ と に 気 付 く こ と
る 。 が で き る 。( 気 付 き )
[ 発 言 ・ 行 動 ]
お い で よ 1 ・「 自 分 は っ け ん は っ ぴ ょ う ・「 自 分 は っ け ん は っ ぴ ょ う 会 」 自 分 は っ け 会 」 の 計 画 を 立 て る 。 に 関 心 を 持 ち , 準 備 し よ う と
ん は っ ぴ ょ し て い る 。
う 会 ( 関 心 ・ 意 欲 ・ 態 度 )
[ 発 言 ・ つ ぶ や き ・ 行 動 ] 5 ・「 自 分 は っ け ん は っ ぴ ょ う ・ 発 表 会 の プ ロ グ ラ ム を 考 え た
会 」 の 準 備 を す る 。 り , 自 分 の 発 表 を 考 え た り , 友 達 の 発 表 に ア ド バ イ ス を し た り す る こ と が で き る 。
( 思 考 ・ 判 断 )[ 発 言 ・ 行 動 ]
・ 自 分 が で き る よ う に な っ た こ と の 中 で も , 自 信 が あ る も の に 気 づ く こ と が で き る 。
( 気 付 き )[ 行 動 ・ つ ぶ や き ] 3 ・ 発 表 会 を す る 。 ・ 自 分 が 考 え た 方 法 で , 伝 え た
い 人 に 自 分 の 成 長 を 伝 え る こ と が で き る 。( 思 考 ・ 表 現 )
[ 行 動 ・ 発 表 ]
・ 会 の 後 片 付 け を す る と と も ・ 自 分 の 発 表 を 家 族 や 参 加 者 が に 会 を 振 り 返 り , き て く れ 喜 ん で い る こ と に 気 付 く こ と た 人 に お 礼 の 手 紙 を 書 く 。 が で き る 。
( 気 付 き )[ 手 紙 ・ 発 言 ]
あ り が と う 2 ・ 2 年 間 の 生 活 を 振 り 返 り , ・ こ れ ま で お 世 話 に な っ た 人 々 を と ど け よ 成 長 を 支 え て く れ た 人 , お へ 感 謝 の 気 持 ち を 伝 え よ う と う 世 話 に な っ た 人 に 「 あ り が し て い る 。
と う カ ー ド 」 を 書 き , 感 謝 ( 関 心 ・ 意 欲 ・ 態 度 ) の 気 持 ち を 届 け る 。 [ 発 言 ・ 手 紙 ]
・ 学 級 で の 「 あ り が と う カ ー ・ 成 長 の 喜 び や 感 謝 の 気 持 ち を ド 」 を 作 成 し , 全 体 で 交 流 伝 え る 方 法 を 考 え 実 行 す る こ す る 。 と が で き る 。( 思 考 ・ 表 現 )
[ 手 紙 ・ カ ー ド ]
・ 自 分 の 成 長 に つ い て , 喜 ん だ り 励 ま し た り し て く れ た 多 く の 人 々 が い る こ と に 気 付 く こ と が で き る 。( 気 付 き )
[ 発 言 ・ カ ー ド ・ 手 紙 ]
2 ・ お う ち の 人 へ の 「 あ り が と ・ 家 族 が 自 分 や ほ か の 家 族 の た う 」 を 見 つ け て 「 あ り が と め に し て く れ て い る こ と を 見 う カ ー ド 」 を 届 け る 。 つ け , 進 ん で 家 族 に も 感 謝 の
・ お う ち の 人 が 自 分 や 家 族 を 気 持 ち を 伝 え よ う と し て い る 。 支 え る た め に し て く れ て い ( 関 心 ・ 意 欲 ・ 態 度 )
る こ と で , 自 分 で も で き る [ 発 言 ・ カ ー ド ]
こ と を 見 つ け , 実 行 す る 。 ・ 家 庭 で も , で き る よ う に な っ た こ と や 役 割 が 増 え た 自 分 自 身 に 気 付 く こ と が で き る 。
( 気 付 き )[ 発 言 ]
み ら い に む 2 ・ 自 分 の よ い と こ ろ , が ん ば ・ 自 分 の よ さ や 得 意 な こ と に 自 か っ て は ば っ た と こ ろ , 大 好 き に な っ 信 を も ち , 具 体 的 な 願 い や 夢 た こ う た こ と な ど , 自 分 の 成 長 を を も っ て 生 活 し よ う と し て い
振 り 返 る 。 る 。 ( 関 心 ・ 意 欲 ・ 態 度 )
・ 自 分 の よ さ や 可 能 性 を 生 か [ 発 言 ・ 行 動 ]
し , な り た い 自 分 の 作 文 を ・ 自 分 の 成 長 に 希 望 を も ち , こ 書 く 。 れ か ら の 生 活 に つ い て 考 え ,
・ 書 い た 作 文 を 発 表 し , 交 流 表 現 す る こ と が で き る 。 し 合 う 。 ( 思 考 ・ 表 現 )[ 作 文 ]
・ こ れ か ら も 成 長 で き る こ と や 成 長 へ の 願 い や 夢 が あ る こ と に 気 づ く こ と が で き る 。
( 気 付 き )[ 発 言 ・ 作 文 ]
5 本時の指導(4/28)
(1)目標
・保護者からの手紙や家族との対話から,小さかった頃の自分に興味をもち,自分について知 ろうとする。(生活への関心・意欲・態度)
・小さかった頃の自分のことや保護者が自分に抱く思い,自分の成長には様々な人が関わって いることに気付くことができる。(身近な環境や自分についての気付き)
(2)展開
時配 学習内容と学習活動 指導・支援 ○評価 資料
5 1 本時の学習内容を知り,めあ ・小さいころに使っていたものを提示 赤 ち ゃ ん
てを確認する。 し,意欲づけをする。 の こ ろ の
・ こ れ か ら の 学 習 の め あ て を 確 認 す 靴,洋服,
る。 お も ち ゃ
など
小さかったころの自分を知ろう。
13 2 家の人からの手紙を読んで, ・保護者の思いが伝わるように,保護 保 護 者 か
感想を発表し合う。 者からの手紙を1人ひとり手渡しで らの手紙
・1年生の時と比べてこんなこ 渡す。
とができるようになったんだ。 ・自分の手紙は,他の人には見せない
・お父さんやお母さんはこんな ように助言する。
ことを思っているんだ。 ○保護者からの手紙を読んで,小さか ったころの自分に興味をもとうとし ている。(興味・関心・態度)
[発言・つぶやき・行動]
○自分の成長にいろいろな人が関わっ ていることに気付いている。
(気付き)[発言]
15 3 小さかったころの自分をもっ ・友だちの感想を聞き,もっと知りた カード と知るために,家の人にどん いことをインタビューカードに書
なインタビューをするかをカ くように助言する。
ードに書く。
5 4 インタビューする内容を発表 ・インタビューする内容を具体的に発
し,確認する。 表できるように助言する。
・ぼくの名前はどうやってつい ・インタビューの内容がわからない児
たの。 童には,友だちの発言を参考にする
・小さいころのわたしは,どん ように助言する。
なあそびをしていたの。 ○自分の小さかったころについて知ろ
・小さいころは,何がすきだっ うとしている。(興味・関心・態度)
たの。 [カード・発言・つぶやき]
・こまったことはあったの。
・赤ちゃんのころの大きさはど のくらいだったの。
など
5 5 カードに書き,感想を発表す ・保護者からの手紙をもらって嬉しか カード
る。 ったことや自分の感想を簡単にまと
めて書くように促す。
2 6 次時の活動内容を知る。