5年-1-
第5学年 組 体育科学習指導案
平成28年11月22日(火) 第5校時 活動場所グランド 第5学年 組(男子12名,女子12名 交流 2 名)計26名 指導者
1 単元名 「ティーボール」(ボール運動:ベースボール型)
2 単元について
(1)一般的特性 【機能的特性】
・ボールなどを媒介として,集団対集団の攻防から得点を競い合うところに楽しさや喜びを味わうことの できる運動である。
【構造的特性】
・身体や用具の操作を通した攻撃と守備からなる運動である。
【効果的特性】
・練習や作戦を工夫することで,集団意識を高めることができる。
・身体やボール,用具を操作して攻守を展開する動きを通して,瞬発力,敏捷性,巧緻性を高めることが できる。
(2)児童から見た特性 〈情意面〉
・手とボールの間にバットが入り,かつボールが小さいということで,ボールとの距離感がつかみにくい が,ボールがティーに置いてあることで,用具を用いて思い切り打って飛ばすことの爽快感を味わうこ とができる。
・個人の攻撃としては,相手側の守備位置を見て狙い撃ちすることで,自打球の返球と自らの走塁の速度 との競争を楽しむことができる。
・個人の守備としては,手にグラブをはめて打球を捕球する際のバウンドボールやフライの処理に多少の 恐怖感はあるが,その分うまく処理できた時の達成感や喜びを感じることができる。
・チームとしては,攻撃側は得点を目指して仲間を進塁させようとし,守備側はその進塁を阻止しようと することを通して仲間との関わりの中で攻防を楽しむことができる。
・味方同士で守備位置や返球,走塁などの状況判断について声を掛け合ったり,苦手な児童の運動を補い 合ったりすることによってチームとしての一体感を得ることができ,集団スポーツの楽しさを味わうこ とができる。
〈技能面〉
・攻撃側では,バットを止まっているボールに当てる技能,守備側では飛んできたボールを捕球し,狙っ たところに投げる技能,味方の投げた返球をグラブを用いて受ける技能等が必要となる。
〈思考・判断面〉
・自らの技能や個々の能力を考えたチームの特性を理解し,攻撃側ではチームにあった打順や走塁の作戦,
守備側では守備位置や返球の状況判断の基準となる状況や個々の能力等を考える必要がある。
・個々やチームの技能を高めるために,どのような練習が適しているかを考え判断して行う必要がある。
5年-2-
・打球の方向や強さ,ランナーの有無やどの塁に何名いるかによって,攻撃側では進塁か得点のどちらを 目指すのか否か,守備側ではどこでアウトにするのかの判断が必要となる。
(3)児童生徒の実態
本学習を行うに当たり,ティーボールで必要な「投げる・捕る・打つ」の 3 つの技能について,ティー ボール(野球)のルールや意識について簡単な実態調査を行った。
〈情意面〉
個 々 の 状 況 男 子 女 子 計 体育の学習が好き・大好き。 10 名/13 名中 11 名/13 名中 21 名/26 名中 体育の学習がふつう・嫌い。 3名/13 名中 2 名/13 名中 5 名/26 名中 野球やキックベース,ハンドベースは好きか。 9 名/13 名中 13 名/13 名中 22 名/26 名中 ボールを投げるのは好きか。
※嫌いな児童の理由
12 名/13 名中 う ま く 投 げ ら れ ない。
13 名/13 名中 25 名/26 名中
ボールを捕る(キャッチする)のは好きか。
※嫌いな児童の理由
9 名/13 名中 怖い2・痛い1
・苦手1
10 名/13 名中 怖い3
22 名/26 名中
ボールを思い切り飛ばすこと(手や足,道具を 使って)は好きか。
12 名/13 名中 13 名/13 名中 25 名/26 名中
チームで作戦を立てたり助け合ったりして協力 して運動をするのは好きか。
11 名/13 名中 10 名/13 名中 21 名/26 名中
技能面〉
【投】
○「11 号のボール(ティーボール用)を約10m離れた相手に投げる技能」
個 々 の 状 況 男 子 女 子 計 ノーバウンドで相手が捕られる所に投げられ
る。
8 名/13 名中 5 名/13 名中 13 名/26 名中
ワンバウンドなら相手が捕られる所に投げられ る。
4 名/13 名中 7 名/13 名中 11 名/26 名中
【捕】
○「10m先から投げた 11 号のボールを素手で捕球する技能」
個 々 の 状 況 男 子 女 子 計 投球をノーバウンド(素手)で捕ることができる。 7名/13 名中 5名/13 名中 12 名/26 名中
投球をワンバウンド(素手)で捕ることができる。 3 名/13 名中 6名/13 名中 9 名/26 名中 投球をとることが難しい。 3名/13 名中 2名/13 名中 5名/26 名中
○「バットで打った 11 号のボールをグラブをつけて捕球する技能」
ゴロのボールを体の正面で捕ることができる。 7名/13 名中 3名/13 名中 10 名/26 名中 フライを捕ることができる 6名/13 名中 6名/13 名中 12 名/26 名中
5年-3- フライの着地点まで追いかけることができる。
(グラブには当てられる。)
4 名/13 名中 5 名/13 名中 9 名/26 名中
フライをとることが難しい。 3名/13 名中 2名/13 名中 5名/26 名中
【打】
○「ティーに乗せたボールをバットに当てる技能」
3スイングでの結果 男 子 女 子 計 打球を3球ともフェアゾーン方向に打つことが
できる。
8名/13 名中 1名/13 名中 9名/26 名中
1,2 球フェアゾーン方向に打つことができる。 4名/13 名中 11 名/13 名中 15 名/26 名中 バットに当てることが難しい。 1名/13 名中 1名/13 名中 2名/26 名中
〈ルール〉
個 々 の 状 況 男 子 女 子 計 打者が打った後に走る方向に不正解。 4名/13 名中 1名/13 名中 5名/26 名中 野球のルールを詳しく理解している。 3名/13 名中 1名/13 名中 4名/26 名中 野球のルールの大体を理解している。 7 名/13 名中 4 名/13 名中 11 名/26 名中 野球のルールはあまりよくわからない。 3 名/13 名中 8 名/13 名中 11 名/26 名中
情意面の調査から,「投げる」ことが好きな児童はとても多いが「捕る」ことはそれほどでもないことがわか った。嫌いな児童は恐怖感が強い上,今回考えているベース間の10mを投げられない児童も数名存在するこ とから,個々の技能の習得と捕球に対する恐怖心を取り除くことが今回の学習をスムーズに進め球技の楽しさ を味わわせるためにも大きな課題であることがわかった。
グラブをつけての「捕球」技能については,日頃,ティーボール用のような小さいボールの扱いに慣れてい ない上,グラブを身に着けるのも初めてという児童も多かったことから,素手の時よりも容易にボールをキャ ッチすることができない児童が多かった。
「打つ」ことについては本学級の3割以上の児童は,ティーの上のボールを 3 球ともバットに当てることが できた。一方うまくボールを「打つ」ことができなかった場合でも,全て空振りと言う児童は少なく,ほとん どの児童が 3 球中1球はバットに球を「当てる」ことができた。しかし,動くボールを打つのではなく,球を ティーに置いた状態であっても,いわゆる「ヒット性の当たり」の打球を飛ばした児童が半数に満たないこと もあり,攻撃側として競技をより楽しむためには,打撃面の技能向上のための練習も欠かせないことがわかっ た。それでも,情意面の調査から,ほとんどの児童はボールを何らかの方法で思い切り遠くまで飛ばす行為を 楽しいと思っているため,ティーボールなら,ベースボール型の球技経験の少ない児童でも,球を打ち,楽し むことができるだろうということがわかった。
本学級児童は,業間休みは外に出て,サッカーやソフトバレーボールを使っての遊び,鬼ごっこなどを集団 で行っている児童が多い。しかし一部の児童は,声掛けをしないとなかなか屋外に出たがらず,読書ばかりし ている実態もある。また,サッカーのチームに所属している児童が男女共に数名いるが,残念なことに今回学 習するベースボール型の参考となる野球チームに所属する児童はいない。
児童はこれまで第 3 学年の時にベースボール型の導入としてルールを簡単にしたキックベースの学習を行っ
5年-4-
ている。ボールが大きく身体とボールの間に手具がなく直接蹴ることができたので,どの児童も楽しく学習に 取り組めていた。しかし,高学年となり,遊びや運動についての個々の嗜好が明確になり,日頃の運動量や様々 な球技の経験の有無,それに伴う技能差がとても大きくなってきた。そのため,正課体育の中で学ぶ集団球技 は多様な経験値の児童でも,意欲を持って取り組むことができ,かつ技能の向上も自然と図れるような活動と 場を設定していく必要がある。また,運動(技能について)や他者との関わりに対してこだわりや困り感のあ る児童も数名居るため,その児童達も含めて,意欲を持って主体的に参加し,集団の中で作戦を立てたり技能 面で助け合ったりすることの良さ,楽しさが味わえるような指導計画を組んでいくことも必要となる。
(4)指導観
指導者自身が子どもの頃と比較して,野球をして遊ぶ児童が本当に見られなくなった。昔はボールを使って 遊んでよい公園や広場があって,男女一緒になって皆で遊んでいた。子ども達は自分のバットやグローブを持 っていてバットに球を当て遠くまで飛ばす楽しさもルールも当然皆が知っていた。しかしサッカーのプロスポ ーツ化に伴い,サッカー人気が上昇し小学生の競技者人口は大きく変わってきた。本校の児童に関してもこの 流れは同様で,少年野球チームに所属する児童はサッカーのそれと比較して非常に少ない。本校のグランドで サッカーをする児童は毎日見られるが,野球をしている集団は見受けられない。当然,野球経験のある児童は 少なく,ルールさえ怪しい児童が多い。また,ボール 1 つで始められるサッカーに対して,野球は用具を数多 く必要とし,それを扱う技能もある程度要求される。その辺りも児童が気軽に取り組みにくい一因となってい ると思われる。
中学校体育で扱われる野球やソフトボールに関しては,まず小さいボールを決められたストライクゾーンに 投げ,それをコースや高さ・速さを瞬時に見極め,バットで打ち返す。その後,打球方向に合わせて守備隊形 を変えたり,ベースから離れずに捕球する技能,状況に応じての走塁や送球の判断をしたりする等の思考・判 断が必要となる。投手の一投から実に多種多様な技能と状況判断が必要となるのである。それらの技能や判断 を全て一度に習得するのは子ども達の実態からは困難である。また「投・捕」より「打」に喜び・楽しみを感 じている児童の情意面も考慮し,今回はティーに置かれたボールを打つことから競技がスタートするティーボ ールを学習し,技能の低い児童でも楽しくベースボール型ゲームにとり組めるようにしたい。
そこで,本単元では「打つ・投げる・捕る」のそれぞれの技能を,習得の過程で 1 時間ずつに分けて指導し ていく。その時間の中でゲーム感覚で楽しく身に付けさせるために,ルールを簡単にした数々のミニゲームを 設定する。ゲームを楽しむ中でバットやボール操作の技能習得が図れるようにし,競技の楽しさを味わうこと ができるようにしたい。今回のミニゲームの方法やその他のルールに関しては日本ティーボール協会の HP を 参考にさせていただいた。
仮設①について,まず,『技能面』の習得であるが,「投げる」ことに関しては,始めは全身の使い方を言葉 や視覚で確認し,ボールを投げる前に腕の振りと体全体の使い方を確認させ,ボールを飛ばすことよりも身体 の形を重視して練習させていきたい。本単元ではティーを使用し投手は必要ないため,捕球した球を中継かア ウトマンの児童に向かって素早く投げられることを目標とする。「捕る」ことに関しては,グラブを着けての 捕球が初めてとなること,用具の数に限りがあることも考慮して,ゲーム前のキャッチボールの練習や外野の 児童で本人が希望する場合は「グラブの着用なし」でもよしとしたい。又,野球独特の強いバウンドやゴロの 打球の捕球方法については,しっかりグラブに収めることまでを目的とせず,「ボールが来る方向へ素早く動 いて体の正面で打球を止める」所を重要視し,フライについても,「ワンバウンドで球に触れればアウト」な どの特別ルールを設定していく。またボールへの恐怖心の強い児童に関しては,新聞紙ボールや軍手ボール等 も用意しておきたい。バットで打った球を捕ることに関しては,距離の近い児童は安全のためグラブをしたま
5年-5- ま捕球することを守らせたい。
「打つ」ことに関しては,ティーで固定されたボールを打つため,自分のスイングの高さを知ることが必要 となってくる。鏡の前で自らの姿を確認したり,友達同士で見合ったりして,自分のスイングにあったティー の高さの設定をさせたい。そのため,高さの違うティーや調整の利くティーを用意しておき,身長やバットの 軌道が違っているどの児童にも,バットの良いところにボールを当てて,遠くまでボールを運ぶ楽しさを味わ わせたい。バットに関してはどうしてもうまく当たらない児童に関しては,テニスラケットなどの当たる面の 広い用具の活用も考えておく。また,バットでボールをとらえて遠くまで飛ばす感覚や走塁の方法を身に付け るため,ホームラン競争やベースランニング競争などのミニゲームにも取り組ませる。
仮設②について,『思考面』では,攻撃側と守備側と分けて考えさせた上で,状況判断が必要な場面を明確 にしてまず個々で考えさせるようにしたい。その上でチームとして集団としての作戦を立てさせるようにする。
まず,攻撃面では進塁の状況判断が明確になるようにルールを工夫する。打撃時,塁上にランナーが居る場 合,本単元では塁上のランナーはバッターランナーが打ったら必ず進塁することとする。打球の方向や長短に かかわらず進塁することで複雑な判断を避けたい。また守備力が安定していないため,アウトの数で攻守の切 り替えをせずに,チーム全員が攻撃を終了したところでチェンジとしていく。
守備面では,一般の野球のように塁に向けての返球と走塁の競争だと(塁から離れない)捕球に加え返球の 精度も要求されるので,アウトゾーン(アウトマン)を設定し,そこにボールと必要人数が集まったらアウト とする。これにより「投げる・捕る」の技能の低いチームでも何とかして打球を止め返球しようという守備へ の意識が高まり,走者との駆け引きの難しい判断も減らすことができる。その上で捕球位置により直接アウト ゾーンの児童に投げるのか中継を入れるのかを判断させていきたい。またこのアウトゾーンに関しては,1 時 間目の試しのゲームのみとし,2 時間目からは「この人のもとに集まったらアウトとする」『アウトマン』とい うルールにしていきたい。アウトマンはチーム内で全員が順になることとし,個々の児童の技能や思考力によ って作戦が多様になる。これによりチームとしての助け合いが生まれ集団スポーツの楽しさを味わうことがで きるであろう。
チームとしての作戦に関しては,攻守両方の作戦を考えられるようにホワイトボードやプリントなどを用意 する。野球を知らない児童が多いので,攻撃面・守備面それぞれで工夫できる点(打順・走塁・守備位置等)
について提示し,チームの特性に合った作戦を立てることができるように工夫していきたい。また,授業研当 日に人数の変更の可能性もあるので,チーム編成については柔軟に対応できるように,個々の児童や友達同士 がある程度の個々の技能レベルを把握できるような工夫もしていく必要がある。同じチームのメンバーを固定 せず毎回の勝敗に執着させないようにすることで,困り感のある児童の勝敗の受け入れを容易にし,フェアプ レイの精神と相手チームに対する基本的なマナーも理解させていきたい。更に集団として戦うことの良さを味 わうためにも,味方チームのメンバーの士気が上がるような攻守の際の声かけ(声援)の方法も教えていきた い。
技能の評価に関しては、「捕る」については,「①頭上でフライを捕る②胸の前で投球を捕る③腰より下の位 置で打球を捕る」の三つの動きがあり 6 時間の中では全員の指導・評価が困難である。そこで本単元では「落 下地点を予測して移動しフライを捕球する」「腰を落として体の中心でグラブを使ってボールを捕る」という 野球独特の捕る技能については,「体の正面で捕れる位置に素早く移動する」点を中心に指導し,「グラブでの 捕球」という形を評価の対象とせず,守備の作戦面で有効になると思われる「打球方向への素早い移動」を評 価対象としたい。
5年-6- 3 単元の目標
○技能 基本的なバット操作と走塁,ボール操作と守備による攻防の方法によって,易しいルールでゲ ームをすること。
○態度 運動に進んで取り組み,規則を守って自分の役割分担を果たし,作戦面での話し合いに参加し ようとし,勝敗を受け入れ安全に気を配ることができるようにする。
○思考・判断 チームの特性によって打順や守備位置を工夫したり,ゲームの型や課題に応じた簡単な作戦を 立てたりすることができるようにする。
4 評価規準
運動への関心・意欲・態度 運動についての思考・判断 運動の技能 内容のまとま
り(領域)ご との評価規準
ボール運動の楽しさに触れる ことができるよう,進んで取 り組むとともに,ルールを守 り,助け合って運動をしよう としたり,運動する場や用具 の安全に気を配ろうとしたり している。
ベースボール型のゲームのル ールを工夫したり,自分のチ ームの特徴に合った作戦を立 てたりしている。
ベースボール型の簡易化され たゲームで,攻守が入り交じ った攻防をするためのボール 操作や,ボールを持たないと きの動きを身につけている。
単元(種目)
の評価規準
・集団対集団で競い合う楽し さや喜びがわかるように,
集団として進んでボール運 動に取りもうとしている。
・ルールやマナーを守り,友 達と助け合って練習やゲー ムをしようとしている。
・用具の準備や後片付けで,
自分の役割分担を果たそう としている。
・運動をする場や用具の安全 を確かめようとしている。
・ベースボール型のゲームの 行い方を知るとともに,簡 易化されたゲームを行うた めのルールを選んでいる。
・チームの特徴に応じた攻撃 や守備の方法を知るととも に,自分のチームの特徴に 合った作戦を立てている。
・ベースボール型の簡易化さ れたゲームで,ボールを打 ち返す攻撃や,隊形をとっ た守備,狙った場所に送球 するための動きができる。
学習活動に即 した評価規準
① 集団対集団で競い合うた めの練習やゲームに進ん で 取 り 組 も う と し て い る。
② ルールやマナーを守って 友達と助け合って練習や ゲームをしようとしてい る。
③ 用具の準備や片付けで自 分の役割を果たそうとし ている。
④ 運動を行う場や用具の安
① ベースボール型のゲーム の基本的ルールや進め方 を知っている。
② チームの特徴に応じた攻 め方を知り,自分のチー ムに応じた作戦を立てて いる。
③ チームの特徴に応じた守 備の方法を知り,自分の チームに応じた作戦を立 てている。
④ チームの特徴に合った練
① ティーに置かれた止まっ たボールをバットを用い て,フェアグラウンド内 にうつことができる。
② 捕球相手や狙った場所に オーバーハンドで投げる ことができる。
③ 打球方向に移動し,体の 正面で打球を止めること ができる。
5年-7- 全を確かめようとしてい
る。
習やルールを考え選ぶこ とができる。
5 指導と評価計画
第 5学 年
学 習の 流 れ
時間
0
5
10
15
20
25
40 45
1 2 3 4(本時) 5 6
習得の段階 活用の段階
オ リ エ ン テ ーション
1 学 習 課 題の確認。
2 学 習 の 進 め 方 や 決 まりを知る。
3 自 分 の 技能の確認。
4 試 し の ゲ ー ム に 取 り組む。
( ア ウ ト ゾ ーン)
1 学習準備と課題確認。(5)
○学習課題確認とそれに応じた用具や場の準備と安全確認。
2 ボール慣れのドリル運動。(7)
・キャッチボール ・スローアンドキャッチ
・ベースランニング競争 ・一列キャッチボール 3 技能習得のタスクゲームを行う。(8)
○攻防に必要な技能習得の狙えるミニゲームを行う。
4 チームのメンバーと作戦について確認する。(5)
○メンバー個々のスキル把握と戦術の共有化を図る。
・「打つ」力に応じた,より得点を取るための打順確認。
・「捕る・投げる」力に応じた守備位置と役割確認。
5 メインゲーム(三角ベース)に取り組む。(15)
・攻防の機会を増やすために,攻撃側から審判を出す。
・チームとしての打順や守備位置,走塁について考える。
・アウトマンを決め,回が変わるごとに交代する。
・ゲームの始めと終わりの挨拶をする。
1 学習準備と課題確認。(5)
○ゲームのルール確認。
2 チームのスキルと作戦について決定。
○打順と自分のチームの戦術(めあて)
の決定。
・守備位置と役割の決定。
・相手チームに応じた攻撃位置や守備位 置の確認。
3 チームに必要なゲームを選んで練習。
4 メインゲーム(3 塁までのティーボー ル)に取り組む。
○4チームによる全員攻撃でチェンジ,3 回までのゲームを 2 か所で行う。
・打ち方や守備隊形,走塁について考え,
攻守の切り替えのタイミングで作戦 の変更・確認の時間を持つ。
・積極的にチームメンバーへの声かけを させ,良かった点を認め合わせる。
・ゲームの始めと終わりの挨拶をする。
本時のふり返り・後片付け(5)
指導 と評 価の 機会
関 ・意 ・
態 ③(観察) ④(観察) ①(観察) ②(観察・カード)
思 考・ 判
断 ①(観察・学習カ
ード) ②観察・学習カ
ード)
③(観察・学習 カード)
④(観察・学習カ ード)
④(観察・学習 カード)
技能
① (観察)
② (観察)
③(観察)
攻撃や守備の仕方を知り,得点する(防ぐ)方法を考えよう。 チー ムで 戦う 楽し さを 楽 しむ ため に,作戦を立てて試合に取り組もう
役割分担 安全
ルール確認
打つ
攻撃作戦
集団・意欲 協力・マナー
投げる
打球方向への移動
(捕る)
守備作戦 作戦検討
打球の打ち方
・ホームラン競争
・ジャストミート プレー
送球の仕方
・カットインゲー ム
捕球(移動)の仕方
・ローテーション ゲーム
5年-8- 6 本時
6 本時の指導(4/6)
(1)目標
◎【 技 能 】ティーに置かれたボールを相手の守備位置を意識しながら,フェアグランド内に打つことが ができる。
〇【 態 度 】友達と進んで関わり,苦手な技能を互いに教え補い合い,励まし合いながら進んで活動する ことができる。
◎【思考・判断】チームの特性に応じ,相手に得点を取らせないための守備位置と作戦を考えることができる。
(2)展開
過程 時間 学習内容と活動 指導・支援(○)評価(☆) 用具・資料
は じめ
12 1 サーキットドリル運動
・スローアンドキャッチ
・キャッチボール
・一列キャッチボール
m
2 学習準備と安全確認を行う。
・用具の注意点と準備 ・場の安全 3 学習課題の確認を行う。
○準備のできた児童からサーキットドリル運動に 参加する。
○始めは下手投げで行い,一交代したら上手投げ で行わせ,順に強い球を投げさせる
○暴投したら全力で走ってボールを取りに行くよ うに指導する。
○班ごとに役割を明確にし,安全に気を付けて用 具の準備をさせる。
○用具や場の安全について注意点を確認してから 課題の確認に進む。
○本時の学習のポイントを意識させ,チームで協 力する必要性を理解させ,助け合って練習でき るように指導する。
ティー テ ィー ボ ール グラブ
提 示す る ボード
な か
28 4 守備能力を上げるためのゲームを行う。※攻 守はチーム内でローテーション。
(打球を捕る技能)
ローテーションゲーム 〈1,2球目〉
内野手捕球…2点 外野手捕球…1点 後逸…0点
〈3球目〉
内野手捕球…3点 外野手捕球…2点
○一人 3 球ずつ打ち,3 球目に思いきり強く打つこ とを意識させる。守備がローテーションするこ とでどの児童も内野・外野の打球処理ができる ようにさせる。後逸しないように声を掛ける。
○打球の方向に早く入ることが本時の大切なスキ ルであることを確認。併せて打球に応じて①体 の正面で②腰を下げて③頭上で捕ることも意識 させる。
○内野が捕球することが素早い返球とアウトにつ ながることを意識させる。
○打つ前の「行くよ!」と,守備側の「いいよ!」
の掛け声を徹底させる。
☆ティーに置かれたボールを守備位置を意識しな がら,フェアグランド内に打つことができてい るか。(観察)
学 習カ ー ド 相手に得点されないような,守備位置
や作戦を工夫しよう。
5年-9- 5 チームで守備位置と作戦の確認。
・ホワイトボードを使って,個々の守備位置 と役割を決定し,どのような動きをすれば よいか考える。
①チームの作戦を考える。
○事前に打順や守備位置,アウトマンについて作 戦を立てられるような資料を用意しておく。
○アウトを取る最優先課題として,ボールの動き に合わせて全員が動くことを第一に考えるよう に指導する。
ホ ワイ ト ボード マ グネ ッ ト 学習カー ②自分の役割を考え個人のめあてを持つ。
・学習カードに書く。
6 メインゲームを行う。
・2 チーム対戦の三角ベースボールを二か所で 行う。
・打者が 1 巡するごとに攻守の交代を行う。
・両チームの攻防が終わったら,作戦タイム を持つ。
・1 チーム2回ずつ攻防の場を与える。
・始めと終わりの挨拶をする。
○アウトマンと補球者の位置によって中継者が入 るかどうかの状況判断をする人間とその状況を 確認する。
○前時の打順の検討の時同様,まず味方メンバー の個々のスキルを共有し,仲間同士で得意なこ と,苦手なことを補い合えるような守備位置や 作戦を考えさせる。
☆チームの特徴に応じた作戦を考えているか。(観 察・学習カード)
○攻守ともに状況に応じた動きができるように,
リーダーを中心に声を掛け合ってゲームが行え るように指導する。
○お互いに気持ちよくゲームが行うためには,審 判の判定を公平にすることやそれに対する態度 が大切なことを意識させる。
○実際にゲームを行ってみてアウトを効率よく取 るためにはどうしたらよいか,相手打者の打球 の状況によって違うことを再確認させ,作戦を 考え直させる。
☆相手に得点をさせないための作戦を考えたり,
ゲームの展開に応じて守備位置の変更などを行 ったりしているか。(観察)
ド
ベース ビブス
まと め
5 4 本時のまとめを行う。
・学習カードに試合で出た課題を記入する。
・協力して後片付けを行う。
☆学習カードに今日のゲームの振り返りを書いて いるか。 (学習カード)
☆協力して後片付けをしているか。 (観察)
学 習カ ー ド
5年-10- 本時のメインゲーム (26 名を 4 チームに分けて 2 か所で対戦)
「三角ベース」
ティー
(基本ルール)
・攻撃と守備の交代・・・攻撃側が全員打ち終わったら交代とする。
・審判・・・攻撃側のチームから出す。一塁ベース近くに塁審が付き 1 塁と 2 塁の審判をする。
本塁後方で球審が付き本塁の審判を行う。
・攻守の交代回数・・・基本は2回。時間その他の状況によって変動。
・試合開始・・・球審が大きな声で「プレーボール!」と言って右手を上げたら開始。打者のタ イミングで声を掛けて打ち始める。
(攻撃側)
・打つ時①・・・バッティングサークル内のティーに置かれたボールをバットで打つ。
打つ人 打つ前に 「行くよ!」
守る人 「いいよ!」 どちらも大きな声で必ず言う。
・打つ時②・・・バントはなし。必ずバットを振って止まったボールを打つ。
・打った後・・・バットを「バット置き場」の円に静かに置いてから走る。スライディング禁止。
・ファールボール・・・1,2前でフェアラインより外にバウンド,又は,フェアライン内に バウンドしても塁手前でフェアラインより外に出た場合。
・走者の時・・・次の打者が打ったら必ず走る。明らかに打つ前に走り出した場合はアウト。フラ イでアウトになってしまった時は戻ってよい。アウトとしない
(守備側)
・守る時・・・グラブは着けても着けなくても良い。但し内野は強い打球が多いため,着けることを奨励。
・守備位置・・・基本の守備位置につくが,チームの作戦によって変更しても良い。
・フライの時・・・グラブのない人はワンバウンドで捕ってもアウトとする。
・アウトマン・・・チームの中で順番にアウトマンになる。アウトマンはビブスを着る。
攻守の交代のタイミングで交代する。
・アウト①・・・打者がベースまで走りきった時よりも,アウトマンの周りに守備側(チーム人数-2)
が集まって「アウト!」と言って座った方が早い時。
・アウト➁・・・フライが上がってノーバウンドで捕った時。 (グラブのない人はワンバウンドでも良い。) 1塁(10m)
2塁
バット置き場 60 度
バ ッ テ ィン グ ゾー ン ト置き場