第1学年○組 国語科学習指導案
指導者 O.M
<単元名>
本のせかいをたのしもう『うみへのながいたび』
<育てたい力>
○白くまについて関心をもって読むことができる。<関心・意欲・態度>
○写真と文章を結び付けて,白くまの親子の様子を想像しながら読みとることができる。
<読 む こ と>
○言葉の意味や使い方に感心をもってその意味を考えることができる。<言 語 事 項>
<指導要領との関連>
C読むこと(1)ウ
場面の様子を想像しながら読むこと。
<児童の実態>
本学級の児童は男子18名,女子15名である。教材文の音読を進んで行ったり好んで読書をし たりする子が多い。以下アンケート調査等による実態である。
1.国語科に関する実態
①国語の学習の中で,どの学習が好きですか?好きなものに全て○をつけましょう。
音読→17人 読み取り→9人 作文→14人 ひらがな→21人 カタカナ→20人 漢字→30人
②説明文と物語文とではどちらが好きですか?また,その理由も書きましょう。
説明文・・・ 8人 物語文・・・ 25人 理 由
説明文・・いろいろなことがわかって楽しい。写真があってよくわかる。
物語文・・絵があって楽しい。本の中に入っていくみたい。空想できる。
③国語科の知識・理解の達成度(ワークテスト等より)
・読むこと・・・90.7% 話すこと聞くこと・・・81.6%
・言語事項・・・91.9 %
こぐまのたび日記をかこう
<単元について>
本単元は,動物が主人公である教材『うみへのながいたび』を読むことで,動物が出てくる お話に興味を持たせ,想像を広げながら読書を楽しむ単元である。
『うみへのながいたび』は,白くまの親子の海までの長い旅をえがいた文章である。白くま の兄弟の成長と,それを見守る母ぐまの様子がわかりやすく書かれている。また,白くまの生 き生きとした表情のある写真が,子どもたちの興味をひくとともに,内容を読みとったり,場 面の様子や白くまの気持ちを想像したりすることを助けてくれている。
そこで,写真と本文を対応させながら,大自然の中で,無邪気にすくすくと成長していく子 ぐまの姿と,自分の身をけずって子ぐまを育てる母ぐまの苦労や,深い愛情を読みとらせてい きたい。また,読みとって膨らんだ想像を「たび日記」に書くことで,子ぐまの様子や母に対 する心の中の思いを表していきたい。
また,次の教材の『「おはなしどうぶつえん」をつくろう』で,動物が登場する物語を読み,
紹介し合うことでやさしい読み物に興味をもち,これからの読書生活が広げられることを願っ ている。
2.単元に関する実態
本教材の『うみへのながいたび』を学習するにあたって,児童が白くま(ホッキョクグマ)に ついてどのくらい知っているのか簡単なアンケートを取ってみた。1,「白くまを見たことがある か」という問いには,3分の2の児童が動物園やテレビ,本などで見たことがあると答えた。2,
「白くまは,どんなところに住んでいるか」では,ほとんどの児童が「寒いところ」と答え,た だ寒いだけでなく,「氷がいっぱいある」「雪がある」「海」などと答えている。3,「どのような 生活をしているか」では,「食べ物を探している,捕っている(さかな・あざらし)」が約半数,
その他として「海で泳いでいる,ふらふら歩いている,寝転がっている」という答えで,動物園 の様子が思い浮かぶような答えもあった。4,「何をたべているか」では,「魚」だと思っている 児童がほとんどで,「あざらし,えび」が少数いた。中には,「草」と答える児童もいた。
3.考 察
これらの結果をみると,本学級の児童は説明文より物語文の方が圧倒的に好きである。これは,
上記の理由の他に,今までの学習で物語文が多かったことや何度か吹き出しを書いて,楽しく学 習してこれたためだと思われる。また,白くまについてもある程度知ってはいるものの,「ながい たび(自然の厳しさ)」については,知らないことが多いだろう。そこで,本教材は新鮮な気持ち で興味を持って読み進めることができると考える。
『楽しく 力のつく 国語学習』
ア 読んだことを豊かに表現する。自分から本に手をのばす子
イ 声に出して読む 。
ウ 言葉にかかわって読む。
一人読みができる子
エ 指導に生かす評価をする。新出漢字が書ける 難語句の意味が分かる エ 指導に生かす評価をする
イ声に出して楽しく読む
・写真と対応させながら順序を追って読み とり,日記に書くことで子ぐまの気持ち を表現する。
・写真と対応させながら読む。
・語や文としてのまとまりを考えながら読 む。
・時を表す言葉,親子の様子などに気を付 けて読む。
読書の日常化
文 章 の 姿
うみへのながいたびいまえよしともふゆあなの中日0はるはじめてのそとのせかい01「いくらながめてもあきないぞ・・・。」
◎ぐんぐんそだつある日日きたのうみへたびたつ0ゆきのはら0つよいかぜ1
りはじめてみるうみかうみのひろさに目をみはるばそれからんは二年はんばかり年青い大きなうみ2◎すくすくそだつ
なん百なん千もの白くまのおやこがきたのうみできょうもくらしている。
・日記より,児童のつまずきを把握する。
・目標到達度を把握できる評価カードを活 用する。
<指導計画>(14時間扱い)
時 主 な 学 習 活 動 留意点(◇) 評価(☆)
〈1〉 ○「学習のとびら」をもとに,単元全体の内 ◇動物が登場するいろいろなお話を読んでい 容を確かめ,学習の見通しをもつ。 こうとする見通しをもたせる。
○教師の範読を聞き,初発の感想を書く。 ◇題名からどんな話か,想像させる。
○感想を発表して学習計画を立てる。 ◇「すごいな。」「はじめてしった。」と思った ことを中心に書かせる。
◇「こぐまのたび日記」を書いていくことを 知らせる。
☆感想をもち,学習の見通しをもつこと ができたか。
〈2〉 ○文章の姿(文章全体の構成)をつかむ。 ◇写真を話の順に並ばせて,あらすじを簡単
(本時) に押さえ,お話全体のおおまかな流れをつ
かませる こぐまになって,たび日記をかこう
〈3〉 ○初めて外の世界を見た白くまの兄弟 ◇写真と本文を対応させながら読ませる。
〈4〉 ○えさのある海へ出かけようと考えて,海の ◇母ぐまと子ぐまの様子や気持ちのわかると 方向を思い出そうとしている母ぐま ころに線を引かせる。
〈5〉 ○海に向かって旅をする白くまの母子 ◇「こぐまのたび日記」に,母ぐまに対する
〈6〉 ○海にたどり着いた母子 思いを書くことを確認する。
(子ぐまにとっては初めての海) ◇一時間毎の学習の終わりに,「こぐまのたび
〈7〉 ○すくすく育っている兄弟ぐま 日記」を発表させ,次時への参考にさせる と共に意欲をもたせる。
☆子ぐまになりきって,自分のことや母 を思う気持ちを書くことができたか。
〈8〉 ○母ぐまや子ぐまの兄弟に手紙を書く。 ◇学習したことを思い出し,自分なりの言葉 で手紙を書かせる。
◇書く相手をはっきり意識させる。
☆読みとったことをもとに,白くまに手 紙を書くことができたか。
〈9〉 ○動物が登場する本を知らせ合う方法を知る。◇いろいろな本を読んで,友だちに紹介しよ うという意欲を高める。
◇動物が登場する本をたくさん用意し,読み やすい環境を作る。
〈10〉 ○動物が登場する本を読み,カードに書く。 ◇カードの書き方を知り,読んだ本の紹介が
できるようにする。
〈12〉
〈13〉 ○友だちが書いたカードを読み合い,紹介さ ◇紹介された本を読んで,次に読みたい本を
れた本を読む。 選ぶようにさせる。
〈14〉 ☆進んで読書活動ができたか。
<本時の展開>(2/14)
(1)育てたい力
○自分の考えをもち,進んで話し合いに参加しようとしている。 <関心・意欲・態度>
○物語の筋にそって出てくる写真と文章を結びつけて,文章の姿をとらえることができる。
<読 む こ と>
○時を表す言葉を追いながら,順序を読み取ることができる。 <言 語 事 項>
(2)展 開
時配 学習活動と内容 留意点(◇) 評価(☆)
2 ○前時の学習を想起する。 ◇初発の感想でどのような内容が多かったか を振り返る。
2 ○本時の学習課題を確認する。
『うみへのながいたび』の文章の姿をつ かもう。
7 ○学習場面を音読する。 ◇場面ごとに分けて読んでいくことを確認す
・指名読み る。
25 ○母ぐまと兄弟ぐまの長い旅を順序よくおさ ◇教科書の写真を並べながら,全体の流れを
えていく。 つかませる。
◇時を表す言葉を囲んだりや成長の様子がわ
・ふゆのあいだじゅう かる言葉に傍線を引かせたりする。
生まれてからずっとあなの中 ◇自然の様子がわかる言葉にも着目させる。
・はる
はじめてのそとのせかいをながめて いる
・生まれてから百日たつ ぐんぐんそだつ
・ある日・・きたのうみへたびだつ ゆきのはら つよいかぜ でっかいおすぐま
・百日ご ☆進んで発表することができたか。
はじめてみるうみ
ひろさに目をみはる ☆ 写真と文章を結びつけて,文章の姿
・それから二年はんばかり をとらえることができたか。
青い大きなうみですくすくそだつ
・このようにして ☆時を表す言葉を追いながら,順序を読 白くまのおやこがきたのうみで, みとることができたか。
きょうもくらしている・・・・・。
7 ○みんなで作り上げた文章の姿をワークシー ◇文章の姿を音読させ,物語の全体を確認さ
トに書く。 せてから視写させる。
2 ○これからの読みのめあてを聞き,自己評価 カードに記入する。